鎌倉の上行寺は大町から松葉ヶ谷方面に向かう街道沿いに位置する寺院ですが、一度見たら忘れられない不思議な外観が印象的です。癌封じの寺として有名であり、鎌倉の寺社の中で唯一鎌倉市観光協会に加盟していない寺院です。御朱印にも「癌封じ」と書かれています。
上行寺の御朱印
御朱印所
御朱印は本堂右隣の建物でいただけます。どう見ても民家の玄関で、本当にここで良いか不安でしたが、呼び鈴を押すと快く対応してくれました。
志納金300円
御朱印
御朱印にも「癌封じ」と書かれています。
上行寺の由緒
上行寺は創建が1313年という事ですから700年以上の歴史のある寺院という事になります。光則寺の土牢の逸話で知られた日郎は多くの弟子を育成しましたが、その中でも特に優れた9人が後に九老僧と呼ばれました。上行寺の開山はこの九老僧の一人である日範で、日蓮の孫弟子ということになります。
以前妙本寺から光明寺まで大町・材木座エリアの寺社をまわった際、八雲神社から安養院に向かう途中で見かけてはいましたが、あまりに異質な外観であったことから寺院とはとても思えすそのまま素通りしていました。
アクセス
交通
横須賀線鎌倉駅徒歩約12分
地図
近隣の寺社
癌封じのご利益で有名な上行寺の境内
山門
上行寺はみごとなツツジで有名な安養院の道路を挟んだ向かい側に位置しています。山門には日光東照宮の眠り猫を掘ったとされる左甚五郎作の龍の彫り物があるそうです。
本堂
1886年に妙法寺の法華堂を移築したもので、堂内には日蓮上人像や開山の日範上人像、水天像などが安置されています。
手書きの看板が何とも個性的です。ともかくありとあらゆることに効きそうです。
わざわざこのような貼り紙がしてあるくらいですからともかく上を見ました。
欄間の龍の彫刻は熊本の大名である細川氏の手によるものだそうです。
お地蔵様
本堂の脇に安置されています。
浄行堂
境内の西側にありますが、さらにびっくりするような光景です。
こちらには万病、特に癌に効があるといわれている瘡守稲荷堂や、大小の鬼子母神が祀られています。
道路に面した箇所に手書きで「癌除」とでかでかと書いた看板を貼りだしています。その他に「薬師瘡守稲荷」「身がわり鬼子母神」という表示もあり、見るからに不思議な雰囲気がぷんぷんしていました。
鎌倉の寺社の中で唯一鎌倉市観光協会に加盟していない寺院
上行寺は鎌倉の寺社の中で唯一鎌倉市観光協会に加盟していない寺院なのだそうです。「ここは観光をするところではない」という考えに基づいているようですが、それにも関わらず私が滞在している間にも数組の参詣者がありました。寺の不思議な外観といい個性的な御朱印といい、逆に全国から観光客を呼び込む要因となっているようです。
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