小作甲府駅前店は山梨の郷土料理レストランで、看板メニューのほうとうは何と14種類もあります。塩を使わず打った平麺を野菜とともに味噌仕立ての汁で煮込んでおり、味の点でも栄養の点でもバランスの極みでした。
- ほうとうはうどんなのか否か
- 甲府駅前の人気店
- 11時半を過ぎたら行列を覚悟しなければならない
- ほうとうだけで14種類のメニュー
- バランスの取れた素晴らしい料理だった
- 小作 甲府駅前店について
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ほうとうはうどんなのか否か
ほうとうは山梨県で食べられている郷土料理で、小麦粉を練って打った平たい麺をかぼちゃや芋類、きのこ、季節の野菜などの具材と共に味噌仕立ての汁で煮込んだ料理です。
武田信玄が戦に備えて準備していた陣中食に由来すると言われており、山地に囲まれた山国で米をつくるのに必要な水田が他国よりも少なかった甲斐国に適した料理でした。
外見だけなら名古屋のきしめんにそっくりです。しかしほうとうは麺を打つ際に塩を使用しておらず、ネット上の情報をいろいろとチェックしてみると「きしめんとは違う」ということが特に強調されていました。
どうやら山梨県民はほうとうがうどんの一種と考えられることを嫌っているようですが、実は塩の使用の有無はうどんの定義としては全く関係ありません。私にとっては小麦粉をかんすいを使用せずに練って打った麺は基本的にうどんであり、そのため山梨のほうとうも盛岡のじゃじゃ麺もうどんの一種だと考えています。(沖縄そばはかんすいを使用しているので中華麺になるようです。)
甲府駅前の人気店
ほうとうがうどんということになれば「山梨のうどん」は吉田うどんとほうとうということになります。富士吉田では吉田うどんばかりでしたが河口湖周辺では両者が混ざるようになり、甲府ではほうとうが中心となるようです。
甲斐善光寺と武田神社のお参りを終えてもまだ午前中で、そうなると「あずさ」に乗って東京に帰る前に本場のほうとうを味わっておきたいものです。
甲府駅前にごまんとある店の中から選んだのが「小作甲府駅前店」でした。小作(こさく)は山梨県を中心に9店舗を展開している郷土料理レストランで、その中でも特にほうとうが看板メニューとなっています。ネット上の書き込みを見ると相当な行列を覚悟しなければいけない店のようです。
吉田うどんの名店
11時半を過ぎたら行列を覚悟しなければならない
店内はテーブル席と掘りごたつの座敷席からなっており、食べログによれば全体で130席となっています。私が入ったのは開店からそれ程経っていない時間帯だったので行列はありませんでしたが、それでもテーブル席は既に満席であり、案内されたのは最後に残った座敷席で相席でした。
私の2人後に入ってきた人からは店の外に並ぶよう店員から告げられており、11時半を過ぎたら行列を覚悟しなければならないようです。
芸能人を始めとする著名人が数多く訪れる店であることが伺えました。
ほうとうだけで14種類のメニュー
さすが郷土料理レストランを名乗るだけのことはあり、ほうとうだけで何と14種類もメニューがあります。
ほうとうの具材はかぼちゃを中心とした野菜・山菜のみというのが本来の姿で、カボチャを溶かすまで煮込むか否かに地域差が出るといいます。鶏や豚などの肉類を使用するのは観光客向けの料理だそうで、私自身もほうとうはかぼちゃを美味しく食べるための料理だというイメージを持っています。
豚肉や鴨肉にも未練はありましたが、今回はかぼちゃほうとうを注文しました。
バランスの取れた素晴らしい料理だった
かぼちゃほうとうの具材としては大きく切ったかぼちゃが2切れと芋類・山菜が中心で肉は一切入っていません。
本当に熱々なので、注意して食べないと口の中がやけどだらけになります。
麺は思っていた以上にツルツルで滑らかでした。平打ち麺なので熱々の汁の中では徐々に食感が変わり、最初はコシがあったのが次第に柔らかになっていきます。のど越しも楽しめますがしっかりと噛んだ方が美味く、小麦の風味も感じられました。
味噌仕立ての汁は酸味も感じられ、かぼちゃや芋類と合っていたように思います。
田舎っぽさ丸出しの郷土料理ですが、味の点でも栄養の点でもバランスの取れた素晴らしい料理ではないかと思います。
小作 甲府駅前店について
主なメニュー
かぼちゃほうとう 1300円
豚肉ほうとう 1600円
ちゃんこほうとう 2100円
猪肉ほうとう 2500円
熊肉ほうとう 3800円
地図
店舗概要
山梨県甲府市丸の内1-7-2
営業時間
11:00~22:00(月~土)
11:00~21:00(日)
定休日 なし
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