ラフロイグはストレート・ロック・水割り・ハイボールと飲み方に応じてスモーキーさが劇的に変化しました。イギリスのチャールズ皇太子お気に入りのスコッチで、超個性的というイメージが強いアイラモルトの中でも伝統的製法を守り続ける「スモーキー4」の一つに数えられるほどのブランドです。※チャールズ皇太子は2022年9月10日にチャールズ3世として英国国王に即位しました。
アイラモルトの「スモーキー4」
ラフロイグはスコットランドの西海岸沖、アイラ島で生産されているシングルモルトウイスキーです。
世界5大ウィスキーの一つであるスコッチウィスキーのモルトは地域によって以下の6通りに分類されます。
➀ハイランドモルト(北部)
②ローランドモルト(南部)
③アイラモルト(アイラ島)
④キャンベルタウンモルト(南部の町)
⑤スペイサイドモルト(北部のスぺイ川流域)
⑥アイランズモルト(アイラ島以外の島)
アイラ島は大西洋に面しており、メキシコ暖流の影響で気候は温暖湿潤で年間気温の変動が小さく、ウィスキーづくりに適した環境となっています。島の各地には豊かなピートの湿地が広がっていることもあって、現在8つの著名な蒸留所が稼働しており、面積では日本の淡路島とほぼ同じ島でありながらアイラ島はスコットランドを代表するウィスキーの産地となっています。
ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りが麦芽につくことによって生じるスモーキーな香りがスコッチウィスイキーの最大の特色ですが、海に囲まれたアイラ島のピートはスコットランド本土の物とは全く性質が違っており、アイラモルトはピートを大量に使用することによりスモーキーさがさらに際立ったものになっています。
その中でも「ラフロイグ」「ボウモア」「アードモア」「カネマラ」の4ブランドについては伝統的な製法長年にわたり守り続けており、「スモーキー4」と呼ばれています。
チャールズ皇太子お気に入りの酒
ラフロイグ蒸留所の創業は1815年で、アメリカ当局により香りに薬用効果が認められたことから20世紀初頭のアメリカ禁酒法時代には薬用酒として輸出されていました。
また1994年にはシングルモルトウイスキーとして初の英国王室御用達に指定されています。英国王室御用達の決定権はエリザベス女王・エジンバラ公・チャールズ皇太子の3名だけが持っており、ラフロイグはチャールズ皇太子から品質の高さと香味の豊かさを評価されました。
皇太子は自ら買い付けに蒸溜所へ足を運び、ボトルで1,000本もオーダーすることもあるようです。また新製品誕生時には必ず皇太子自らが試飲することになっています。
ストレート
グラスに注いでいる際に早くも香りが漂ってきました。口に含むと力強いスモーキーさをまず感じますが、一般的なスコッチウィスキーのスモーキーさとは若干違う薬品ぽさがありました。分厚く力強い味わいが特徴的ですが、それにより細かな部分が隠れてしまっているように思います。
ロック
氷を入れることにより力強さが和らぎ、滑らかでトロリとした口当たりになりました。スモーキーさに加えて隠れていた甘さが顔を出してきました。
水割り
次いで水で割ります。
合わせる水は横浜市の水源のひとつである道志川の清流水を詰めた横浜市オフィシャルウォーター「はまっ子どうし The Water」です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
ストレートの時に感じた力強さから一変してシルクのような滑らかな口当たりになりました。ほんのりとした甘さが印象的で、柔らかなスモーキーさも感じられます。
ハーフロック(1対1で氷を入れる水割り)
複雑な甘さの砂糖水のような味わいで、サラサラしたスモーキーさを感じました。
ハイボール
上戸彩さんのCMで有名なソーダストリームでつくった私好みの炭酸水を使用します。
炭酸の甘みと酸味がスモーキーさと意外に合っていました。これは驚きです。
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飲み方に応じてスモーキーさが劇的に変化する
スコッチが持つスモーキーさが飲み方を変えると別物といっても良いくら劇的に変化しました。スコッチ本来のスモーキーさを味わいたいならロック、隠れた甘さを感じたいならトワイスアップが良いのではないかと思います。
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