「キリン秋味」の販売が今年も始まりました。私のとっては秋の始まりを最初に告げる存在で、「暑さもあと少しだ」という気分になることができます。2023年の秋味は例年以上に秋味らしい秋味だったと思います。
秋の始まりを最初に告げる存在
秋の期間限定ビール「キリン秋味」が今年も8月22日(火)から全国で発売されています。初登場したのは1991年9月11日で、「ビールは夏にごくごくと飲むもの」というイメージを変え、「実りの秋・食欲の秋をゆっくりと楽しめる」そういうビールを目指していたといいます。
それ以降の32年間、毎年この時期に売り出されていたように思います。そのため私にとって秋の始まりを最初に告げる存在となっており、スーパーの酒売り場の棚に秋味が並ぶと「暑さもあと少しだ」という気分になっていました。(以前はサンマもそういう存在でしたが、ここ数年全く見ていない。)
「秋が訪れるよろこび」と「豊かな味わい」
秋味と言えば紅葉を描いた色鮮やかなデザインが印象的ですが、1991年に最初に登場した缶はアイボリーの表面に秋の実りを表す黄金色の稲穂が描かれたもので、今見るととても秋味とは思えないようなものでした。
翌92年の缶に初めて黄色と赤の紅葉が一葉ずつ描かれ、それ以降は描かれる葉の枚数が年々増加して表面積に占める紅葉の割合も増加の一途をたどります。そして缶全体がほぼ真っ赤という時期を経て現在のような赤と金が中心の絢爛豪華なデザインへと移っており、これにより「秋が訪れるよろこび」と「豊かな味わい」を表現しようとしています。
今年も例年以上に厳しい夏が続いていていささか気が滅入りそうになっていますが、もうしばらくすれば北の方から紅葉のニュースが入ってくるようになるでしょう。日に日に過ごしやすさが増していくそんな時期こそ私が1年で最も好きな季節です。
そこにたどり着くまでの一つのステップとして秋味の発売開始は私にとって実に重要なイベントなのです。
例年以上に秋味らしい秋味だった
秋味は豊饒(ほうじょう)」をキーワードとしており、キリンラガービール1.3本分の麦芽をたっぷりと使用しています。アルコール度数は当時としては高めの6%に設定し、それにより「豊かな味わいと心地よい酔い」を楽しめるビールとして発売されました。
いつものように愛用の350ml用グラスで飲みます。
まずは勢いよく注ぎます。
泡が落ち着くのを待ちます。
再び勢いよく注ぎます。
再び泡が落ち着くのを待ちます。
最後にそっと注ぎます。今回もいい感じの泡になりました。濃い金と白い泡のコントラストが印象的です。
色だけでなく味も濃く、ずっしりとした重厚な飲みごたえと、それでいてすっきりとした後味が素敵でした。いつもの秋味より若干苦みが強かったように感じられましたが、スーッと消えていきました。例年以上に秋味らしい秋味だったのではないでしょうか。
最近になって様々なクラフトビールを試してみましたが、どれもホップを大量に使用したIPAのような味わいで私はどうにも好きになれず、それだけに例年通り秋味が戻ってきたことにほっとしています。早く本格的な秋が訪れてほしいものです。
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