今回はジョニーウォーカーブレンダーズバッチ「ワインカスクブレンド」をご紹介します。「トリプルグレーンアメリカンオーク10年」に続くブレンダーズバッチの第2弾ですが、こちらもまた驚きの味わいで、「もはやウィスキーではなくリキュールではないか?」という印象を持ちました。
従来のジョニーウォーカーとは全く異なる味わいである
BLENDERS’BATCHは赤、黒、緑、青といったジョニーウォーカーの通常のラインアップとは全く性格を異にする新シリーズです。12名のブレンダーが自らの経験や個性を活かし、自由な発想でスコッチをブレンドしたもので、「既成の価値観にとらわれず」ということが強調されています。
ジョニーウォーカーといえば重厚なスモーキーさと甘さが特徴の典型的スコッチという印象がありますが、そんな先入観は一切ご無用ということでしょう。
「トリプルグレーンアメリカンオーク10年」では、箱から黄色に輝くボトルが出てきてまずたまげ、恐らく誰がどんな飲み方をしても美味いと感じるであろう、分かりやすすぎる味わいに再びたまげました。
今回の「ワインカスクブレンド」は一体どのようにたまげさせてくれるのでしょうか。
ワイン樽で熟成した原酒をブレンドしている
蒸留を終えたウィスキーの原酒はオーク樽に詰められて熟成されますが、その際バーボンやシェリーの貯蔵に使用された空き樽がよく使用されます。樽に染み込んだバーボンやシェリー酒がウィスキーに溶け込み、それにより独特の味わいが加わるのですが、「ワインカスクブレンド」では様々な種類のワイン樽で熟成した原酒をブレンドしています。「トリプルグレーンアメリカンオーク10年」と違ってラベルが赤っぽくなっているのは赤ワインを意識させるためでしょうか。
「ワインカスクブレンド」の箱には様々なことが書かれており、テイスティングノートまで載せられていますが、それによるとフルーティとウッディーに特化した極端な味わいであるようです。
「ワインカスクブレンド」を使用したカクテルのレシピまで書かれていますが、マンハッタンやラスティーネールといったウィスキーカクテルの定番とは全く異なったトロピカルなものです。
とにかく従来のジョニーウォーカーとは全く異なる味わいであることは間違いないようです。
ジョニーウォーカーの商品ラインナップ
ストレート
テイスティングノートの通りひたすらフルーティです。(ウッディーさは特に感じなかった)滑らかな味わいでアルコールの刺激は少なく、ワインの風味を色濃く感じました。ウィスキーというよりリキュールに近いように思います。
ロック
氷を入れて冷やすことによりフルーティさが引き立ち、さらに甘い味わいとなりました。グレンフィディックに似た味わいであるように感じます。
水割り
次いで水で割ります。合わせる水は南アルプスの天然水です
トワイスアップ(1対1で氷を入れない)
なめらかでひたすらフルーティな味わいで、ウィスキーというよりもむしろワインの風味です。
ハーフロック(1対1で氷を入れる)
ウィスキーの水割りというよりも梅ジュースに近いものを感じましたが、それはそれでいいと思います。
スコッチではなくリキュールに近い
「ワインカスクブレンド」は食事をしながら楽しめるウィスキーを目指しており、特にデザートに合うことを目指しています。そのためフルーティさに特化したこれまで飲んだことのない味わいのウィスキーでした。「トリプルグレーンアメリカンオーク10年」では「これはもうジョニーウォーカーではない」と書きましたが、「ワインカスクブレンド」はさらに一歩進み、もうスコッチではなくリキュールに近いという印象です。しかしそれはそれでいいのではないかと思います。
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