ジムビームは売り上げ世界一のバーボンで、禁酒法という最大の苦難の時期を乗り切ったビーム一族四代目の愛称がブランド名となっています。5種類の飲み方を試してみた結果、味としてはハイボールに限るという結論となりました。
ビーム一族が七代にわたって守り続けるバーボンウィスキー
世界で最も飲まれているバーボンとして知られるジムビームは、ドイツから移住した一族により七代にわたり造られているものです。
1740年に移民としてケンタッキーに移り住んだボーム家は、後に名前をアメリカ風に「ビーム」と改めます。当時ケンタッキーの農民は余ったトウモロコシを使ってウィスキーを造っていましたが、初代当主のジェイコブ・ビームもトウモロコシを栽培し、その一部を使ってウィスキーを造っていました。
「オールド・タブ」というブランドで売り出されたジェイコブのバーボンは好評を博し、その後の蒸留技術の進歩や産業革命による様々な進歩の波に乗ってナショナルブランドへの道を進んでいきます。
三代目のデイビット・M・ビームは鉄道駅と電報電信局の近くに蒸溜所を移動させ、より多くの人に見てもらうことで、ブランド名をアメリカ全土に浸透させました。またこれにより北部・南部ともに容易に出荷できるようになりました。
禁酒法の時代を乗り切った四代目はジムビームと呼ばれていた
四代目のジェームズ・B・ビームは友人たちから「ジムビーム」と呼ばれていました。彼の代にアメリカは禁酒法の時代に突入し苦難の時期を迎えますが、1933年12月にこれが廃止になるとその僅か120日後には蒸留所を再開しました。
五代目は苦難の時期を乗り越えた四代目に敬意を表して「オールド・タブ」を「ジムビーム」に改めたのが1943年です。この時代に「ジムビーム」は世界で最も売れるバーボンとなりました。
ビーム家の直系は五代目で途絶えてしまいましたが、その後、ジムの娘が嫁いだノー家でジムの孫に当たるブッカー・ノーが六代目として後を継ぎました。
現在は七代目のフレッド・ノーがブランドを守っています。
ストレート
いかにもバーボンとでもいうような荒々しさを伴った味と香りです。強めのフルーティーとでもいうような印象です。
ロック
氷を入れることによって随分と滑らかになったと思いますが、それでもまだ味わいに分厚さが残っています。甘さがシャープになり、フルーティーな香りが漂います。
水割り
次は水で割ります。
合わせる水は東急電鉄の公式グッズで、山梨県甲州市で採水された天然水である「のるるんWater」です。
トワイズアップ(1対1で氷を入れない)
水で割ってもそれでも分厚さは残っています。柔らかで重厚なフルーティーさを感じました。
ハーフロック(1対1で氷を入れる)
氷を入れると味が引き締まり、甘さがシャープになったと思います。
ハイボール
炭酸はサントリーのトニックウォーターを使用しました。いろいろ試しましたが、私にとってはこれが一番いいようです。
冷えた炭酸で割ることにより甘さが引き出されたように感じました。シャキシャキした口当たりとなり、とんがったところが消えてバランスの取れた味わいとなりました。
ジムビームはハイボールに限る
今回5通りの飲み方を試しました。バーボンを代表する銘柄であるジムビームの力強さを最も味わえるロックもいいのですが、キンキンに冷えたハイボールが最も良かったように思います。
★未成年の飲酒は法律で禁じられています。飲過ぎには十分に注意しましょう
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