伊勢の茜社(あこねやしろ)の御朱印はひらがなで「あこねさん」と記されています。伊勢神宮外宮の敷地内で東・南・西の三方を勾玉池に囲まれた場所に位置していますが、伊勢神宮から独立した歴史を持つ神社です。
茜社の御朱印
御朱印所
茜社の御朱印は拝殿向かいにある社務所でいただけます。
初穂料300円
御朱印
ひらがなで「あこねさん」と記されています。茜社の他に境内社の豊川茜稲荷の朱印も押されています。
伊勢神宮から独立した歴史
茜社は天井から水を持ち帰った「飲料水の神」である天牟羅雲命(あめのむらくものみこと)を祀る神社です。創建は一条天皇の時代以前(986年以前)という歴史のある神社で、当時この地が赤畝と呼ばれていたことから「赤畝の社」「赤うね明神」と呼ばれ、石壇のみで社殿はありませんでした。もともとは外宮の摂社で江戸時代の後半になって小さな祠が建てられ、またこの時期に社名が茜社となったといいます。
明治5年に「延喜式神名帳」「延暦儀式帳」に記載のない神社は明治政府により一律に神宮の所管から外され、これにより茜社は伊勢神宮の所管から離れました。さらに昭和27年に宗教法人格を取得することで完全に伊勢神宮から独立し、現在では山田産土神八社の一つとして人々の信仰を集めています。
同じような経緯で伊勢神宮の所管から離れた内宮の大山祇神社は後に復帰しましたが、茜社の場合は氏子が神宮所管に復帰することを承服しませんでした。
茜社は地域住民からは「あこねさん」として親しまれており、平成24年10月に就任した現宮司は伊勢市内で初の女性宮司としても知られています。
アクセス
交通
JR参宮線・近鉄山田線伊勢市駅徒歩約5分
地図
近隣の寺社
茜社の境内
茜社は伊勢神宮外宮敷地内の勾玉池に囲まれた場所に位置しており、外宮が面する御木本道路(みきもとどうろ)側と、外宮せんぐう館前の観光バス駐車場側の2ヶ所に入り口があります。
御木本道路側入口
参道には崇敬者によって奉納された多くの鳥居が立ち並んでいます。
観光バス駐車場側入口
外宮とセットでお参りする場合、こちらの方が便利かもしれません。
勾玉池
茜社は東・南・西の三方を勾玉池に囲まれています。
御神木
向かって右の楠と向かって左の杉が根元で交わった大変に珍しいもので、共存共栄の美しい姿を現しています。
拝殿
境内社に比べるとかなり地味で、こちらがメインの神社であるとはなかなか信じられないかもしれません。
本殿
伊勢神宮の社殿を模した造りとなっています。20年ごとに開催される伊勢神宮の式年遷宮発生する古材の払下げを受け、これらを用いて建てられています。
境内社
茜牛天神社
菅原道真の霊を牛像に入魂して祀っています。
豊川茜稲荷神社
創建は不詳ですが、古くより茜社境内に鎮座してきました。この地には稲荷と称する岩窟があり、そこに豊川明神を御祭神として祀っていました
奉納された無数のキツネの置物が参詣者の目を惹きます。
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