佐野ラーメンの「くにや」は初詣で有名な佐野厄除け大師の近隣にある店で、麺の表面が波打っている典型的な佐野ラーメンでありながら麺の太さが揃っており、食感がどこも同じの私好みの味わいになっていました。
佐野ラーメンとは
洋食器産業の工員のための出前に適したラーメンとして開発されたのが新潟の燕三条ラーメンですが、佐野ラーメンの歴史においては繊維工場で働く女工が登場します。佐野は古くから小麦の産地でしたが、女工のための夜食として重宝されたのがラーメンだったのです。
地元で産出された小麦をこね、青竹を使ってそれを打ち延ばしたものが佐野ラーメンの最大の特色ですが、巻き棒でのばすのではなく青竹を使っているため太さも長さもバラバラで、表面が波打ったような縮れ麺となっています。
太さが違う麺を茹でるため場所によって食感が違い、硬いところもあればドロドロになっているようなところもあります。これまで佐野厄除け大師をお参りする度に佐野ラーメンの店に入ってきましたが、この点がどうしても好きになれませんでした
栃木県を代表する初詣スポットの佐野厄除け大師
佐野厄除け大師は正月三が日で約35万人が訪れる栃木県を代表する初詣スポットです。年末になると鐘の音が印象的なTVCMが頻繁に流れますが、私もとっさの思い付きで訪れて以来、3年連続で元旦はこちらにお参りしています。
元旦のいつもの光景
佐野厄除け大師は街を南北に貫く秋山川沿いに位置しています。ここ3年まったく変わらない元旦の光景です。
黄色い看板は全て民間の有料駐車場ですから注意してください。
元旦の佐野厄除け大師
お寺が面した通りは元旦は交通規制がかかり、数多くの露店が出店して大変に賑わいます。
10時頃来た時はまだまだ空いていましたが、12時ごろになると境内の駐車場は初詣客で溢れかえっていました。
普通参拝の行列は境内では収まらず、通りにまでかなり長く伸びていました。
「くにや」の麺は太さが揃っていた
「くにや」は佐野厄除け大師から徒歩5分くらいの場所に位置しています。
暖簾が無ければ民家の玄関ドアであり、開けるのに少しだけ勇気がいりました。
「くにや」の佐野ラーメンです。
麺の表面が波打っている典型的な佐野ラーメンでしたが、麺の太さが揃っていたのは初めてです。トロトロのチャーシュー、ナルト、メンマ、ほうれん草、そして一番てっぺんにあるのはとろろ昆布かと思います。麺の太さが揃っていたため、食感がどこも同じの私好みの味わいになっていました。全体的にふわふわモチモチした食感だったように思います。
佐野ラーメンといえば透明に近いスープが特徴ですが、「くにや」のスープは色が濃い目の醤油味です。色は濃くても味はスッキリとしてそれでいて深みがあり、均一の食感の麺と絡んでバランスの取れた味わいになっていました。
スープが美味かったので最後までいただきましたが、食べている間にそこまで沈んでしまったとろろ昆布が一番最後に登場しました。
「こいつぁ春から縁起が良いわい」
初詣で佐野を訪れるようになって3年目にして初めて満足できる佐野ラーメンに出会いました。「こいつぁ春から縁起が良いわい」というところでしょう。
私にとって難攻不落だった佐野ラーメンがついに陥落し、残るは信州そばだけになったように思います。
佐野ラーメン くにや
営業時間
11:00~14:00
17:00~21:00
定休日:木曜日、第2水曜日
◆佐野厄除け大師の記事
◆干し貝柱の風味に驚いた町田の「81番」
◆見た目が衝撃的な塩ラーメンだった「俺流塩ラーメン」
最後までお読みいただきありがとうございます。
スマホでご覧の方はPCでも見ていただきますと写真がよくわかります。
※はてブのところをポチっとしていただきますと励みになります。