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〖御朱印〗分倍河原の高安寺は地域にとって城のような存在だった

今回は府中の高安寺(こうあんじ)の御朱印をご紹介します。京王線と南武線が交差する分倍河原にある寺院ですが、意外な人物と共に度々歴史の舞台に登場しています。

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分倍河原という要所

分倍河原は武蔵野台地を多摩川の流れが削ってできた府中崖線と呼ばれる河岸段丘上にあり、南側の多摩川やその氾濫平野を見下ろすことが出来る場所に位置しています。また、かつて鎌倉から武蔵国西部を経て群馬まで結んでいた鎌倉街道上道も近隣を通過していることから分倍河原は交通の要所でもありました。

高安寺が面する旧甲州街道。2車線の下り坂だが弁慶坂という名が付いている

平家滅亡後に鎌倉入りを許されなかった源義経一行もこの道を通ったとされ、高安寺が面する旧甲州街道には「弁慶坂」という名前が残されています。

多摩川という天然の要害を背にした場所であり、ここを突破すれば鎌倉周辺まで一気に出ることが出来ます。そのため分倍河原は中世以降の合戦で陣が置かれることが多く、たびたび兵火に巻き込まれることとなりました。

高安寺の由緒

高安寺の起源は平安時代であり、平将門の乱を鎮定した藤原秀郷が自らの居館を市川山見性寺に改めたことが始まりとされています。鎌倉時代末期に新田義貞と幕府軍が激突した分倍河原の戦いにおいて新田軍の本陣となったことで炎上し、以後荒廃してしまいます。

南北朝時代の1348年に足利尊氏によって再興され、名前も高安寺と改められます。以後室町幕府の手厚い保護を受けることにより繁栄し、塔頭10・末寺75というようなこの地域を代表する大寺院となりました。軍事上の要地に位置していることから合戦が行われるたびに陣が置かれる城のような存在となり、度々兵火に巻き込まれることによって衰退しますが、それでも江戸時代はまだかなりの勢力を維持していたようです。

江戸に入った徳川家康が開通させた甲州街道が高安寺の北側を通過し、それによりこの周辺に新しい街ができます。街道の南側には高安寺があったため、街道の北側だけで街として発達したことにより「片町」という町名が誕生し、現在に至るまで残されています。

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高安寺の境内

入り口

高安寺の入り口。旧甲州街道から門を抜けて石畳の参道が延びている。奥に観音堂が見える。

観音堂

高安寺観音堂。木々に囲まれた中に位置するお堂で、正面に回向柱が立てられている。もとは高安寺の西の観音橋付近にありましたが、大水により流されたため、享保年間(1716-1736年)に現在地に移されました。

山門

高安寺の山門。木造二階建ての堂々たる門であり、両脇に安置された仁王が目を光らせている。

明治5年に建てられたものです。

鐘楼

境内の木々の奥に設けられた鐘楼。時刻が来ると中央の橦木を自動で巻き上げて鐘を撞くn1856年に建てられたものです。徳川幕府公許の時の鐘で、近隣の村々へ時を報じる役割がありました。現在でも1日3回時を知らせる鐘が撞かれていますが、これは何と自動で行われています。時間が来ると橦木を巻き上げて放すという作業を所定回行うよう設定されているようで、横で見ていても不思議な光景でした。

秀郷稲荷

高安寺の鎮守の秀郷稲荷。正面に鳥居が立ち、手前にポールが2本立っている。弁慶硯の井への案内板もある。高安寺の起源となった見性寺を開いた藤原秀郷を高安寺の鎮守として祀っています。

弁慶硯の井

坂を下った先に見える弁慶硯の井と四阿

弁慶硯の井鎌倉入りを頼朝に断られた義経一行は京都に帰る途中この地に滞在し、赦免祈願のため大般若経を書写したといいますが、その際に弁慶が水をくみ取った井戸だとされています。

本堂

高安寺の本堂。手前に2本の巨木と2基の石灯籠がある。

「等持院」の扁額現在の本堂は1624年に火災により焼失したものを1803年に再建したものです。

本堂正面には「等持院」の扁額がありますが、これは開基である足利尊氏の仏弟子としての名です。

御朱印

御朱印は寺務所で書置きの物を頂けます。

書置きの御朱印何とも豪快な御朱印を頂きました。

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