黒霧島EXは宮崎の霧島酒造による芋焼酎で、看板商品である黒霧島をさらに進化させたものです。両者の違いはどこにあるのか、黒霧島EXを飲んでみて考えました。
黒霧島の魅力をさらに磨いた黒霧島EX
黒霧島EXは宮崎県の霧島酒造が2018年に発売を開始した芋焼酎で、1998年に誕生して長らく看板商品であった黒霧島の魅力をさらに磨いたものです。
霧島酒造創業者である江夏吉助によって1916年に初蔵出しされた焼酎は黒麹仕込みでしたが、昭和に入ってからは白麹が主流となっていました。創業当時の「黒麹仕込み」の味わいを再現することにこだわって誕生したのが黒霧島で、トロッとした甘みと、キリッとした後切れが特長となっています。
この「トロッと・きりッと」に二代目社長が追い求めた味わいである「あまみ・うまみ・まるみ」を加えて誕生したのが黒霧島EXです。
「デリシャス・ペンタゴン製法」とは?
あくまでも「当社比」の世界になりますが、黒霧島と黒霧島EXに関しては比較する項目が5つあることになります。共通する複数の項目に関して単純に比較する際に使用されるものとして「レーダーチャート」があり、この場合は正五角形のグラフで比較します。
黒霧島のキレの良さと滑らかな口当たりをあくまでも残し、そこに芋焼酎特有の包み込まれるような厚みのある甘さが加わればレーダーチャートは外側に膨らみ、正五角形に近いものとなります。
正五角形の一辺と対角線の長さは1:1.618となっており、これは人類が最も美しいと感じるとされる「黄金比」と呼ばれています。そのため黒霧島EXは黄金比を無数に宿すものとして五角形(ペンタゴン)をシンボルとしており、ボトルのラベルも正五角形です。黄金比のおいしさを持つ「デリシャス・ペンタゴン」を生み出すよう酒造りを行っています。
九州産のさつまいも、霧島連山が育んだ水、国産米を使用して宮崎県都城市の自社工場で100%造られており、霧島酒造ではこれを「デリシャス・ペンタゴン製法」と呼んでいます。
黒霧島EXを飲んでみた
ストレート
ほんのり山吹色で、芋焼酎特有の強い香りが漂ってきます。ワイルドな薬草っぽさもありながら一方で口当たりは滑らかで、芋の風味とねっとりとした甘さが感じられました。
ロック
シャープでスッキリとした味わいで、水のようでありながらその中に様々な味わいを含んでいます。後口爽やかでキレもあり、その一方で香ばしさも感じられました。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
やはりほんのり山吹色です。芋特有のワイルドな薬草っぽさや香ばしさもありますが、クセは全くなくスルスルとした滑らかな口当たりで全体的に爽やかでした。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
スッキリの極みでひたすらサラサラしていましたが、芋特有のワイルドさや香ばしさは最低限残っていました。
お湯割り
ホッカホッカで一気にワイルドさが増しました。ほろ苦さと香ばしさが共存していました。
黒霧島と黒霧島EXの違いは何か?
芋焼酎特有の甘さに加えてワイルドな薬草風味もあり、香ばしさも感じられました。全体的にすっきりとした甘さが印象的だった黒霧島と比べ、分厚く広がりのある味わいとなったと思います。
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