鎌倉の海蔵寺では品格を感じられる美しい御朱印を頂けます。境内は魅力で一杯であり、四季の花や本堂裏庭園、十六井戸、底抜けの井など様々な見どころがあります。
海蔵寺の由緒
この地にはもともと真言宗の寺院があったのですが1253年に七堂伽藍をもつ臨済宗建長寺派の寺院が建てられました。しかし鎌倉幕府滅亡に伴う混乱の中で焼失します。その後1394年に鎌倉公方足利氏満の命により再建されました。
1791年の資料によれば主な建物の配置は現在とほとんど変わっていないようです。
海蔵寺の御朱印
御朱印所
御朱印は庫裏で扱っています。
この鐘を静かに叩いてお願いします。
志納金300円
御朱印
「南無瑠璃光如来」と記されています。
過去に頂いた御朱印
平成29年6月10日付です。
アクセス
鎌倉駅から線路沿いに北鎌倉方向に向かい、寿福寺や英勝寺の脇を抜けた先にあります。
交通
横須賀線鎌倉駅徒歩約17分
地図
様々な魅力を持つ海蔵寺の境内
海蔵寺はよく手入れされた境内に四季を通じて美しい花が咲くことでも知られています。
寺号標
歴史の古さを感じさせられます。
山門
1468年築と言われていますが、現在ではそのほとんどが江戸時代の木材となっています。
仏殿(薬師堂)
山門をくぐると左手に本尊の薬師如来像を祀る仏殿(薬師堂)があります。1775年に浄智寺から移築したものです。
薬師如来像の胎内には土中から発掘されたという古い仏面が納められています。
ある年毎夜のように赤子の鳴き声が聞こえてくるため、開山の源翁禅師が発信源を辿ると古ぼけた墓石の下から聞こえてきました。しかも墓石からは金色の明かりが漏れ、周囲には芳香が漂っているではないですか。
禅師が経を読み袈裟で墓を覆うと鳴き声がやみました。翌朝そこを掘ってみると薬師如来の御顔がでてきたということです。この御顔は61年ごとに御開帳されます。
本堂
開山の心昭空外坐像を祀っており、関東大震災で倒壊したのちに1926年に再建されたものです。
鐘楼
庫裏
1785年の建物で、鎌倉の寺院を代表する庫裏建築の一つです。
年に一度1時間半だけ公開する庭園
海蔵寺の最大の穴場は本堂の裏手にある庭園です。
本堂左手の最奥から辛うじてここまで見ることが出来ます。通常これ以上は非公開ですが、2月~3月にかけて開催される「梅かまくら寺社特別参拝」の中で年に1日、それも1時間半だけ公開されます。
海蔵寺の庭園と浄光明寺の裏庭はこの「梅かまくら寺社特別参拝」でしか見ることが出来ませんが、地形を巧みに利用した間違いなく鎌倉を代表する庭園であるといえます。
鎌倉で楽しめる庭園
十六井戸と底抜け井戸
海蔵寺の象徴である十六井戸
境内脇のトンネルの先に海蔵寺を象徴する十六の井戸があります。
ここが十六の井戸の入口です。境内の南隅の岩窟の中にあります。
窟の中央に観音菩薩像と弘法大師像を祀り、直径70㎝、深さ50㎝程度の穴が縦横4つずつ並んでいて、水が枯れることがありません。何のために掘られたかは不明だそうです。
十六井戸は有料です。こちらに料金を納めてから拝観しましょう。
底抜けの井
「水の寺」として知られる海蔵寺にはもう一つ有名な井戸があります。山門脇にある鎌倉十井の一つである「底抜の井」です。
中世の武将の娘である千代能がここに水を汲みに来た際に桶の底が抜けてしまい、それによって心の底かぬけてわだかまりが解け、悟りが開けたという井戸です。
「千代能がいただく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらず」と歌を詠んだことからこの名前になったといわれています。
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