山口県の元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)は日本海に向かって連なる123基の赤い鳥居で世界的に有名な神社です。御朱印は完全セルフでアクセスも半端なく大変ですが、訪れると自然そのものの超絶景を楽しむことができます。
是非こちらもご覧ください
御朱印は完全セルフ
御朱印所
元乃隅神社の御朱印は大鳥居の脇にある木造の建物内で頂けます。
こちらではキツネを描いた書置き御朱印を頂けます。自分で好きなものを取って自分で日付を記入する完全セルフタイプです。
受付時間 7:00~16:00
初穂料 「お気持ちで」
御朱印
もともとは「稲成」神社だった
元乃隅神社は山口県長門市にある稲荷神社で、日本海に向かって123基の赤い鳥居が連なる景色があまりにも有名です。
創建されたのは1955年で、地元の網元であった岡村斉氏の枕元に白狐が現れたことがきっかけだったといいます。近隣の神社の関係者が移転先としてこの地の使用を申し入れてきたことに対し、「他の神を祀るとは何事だ。誰のおかげでこれまで漁ができてきたと思っているんだ?」と白狐が告げたのです。
そこでこれまで豊漁祈願をしていた津和野の太鼓谷稲成神社から分霊し、元乃隅稲成神社が誕生しました。※太鼓谷稲成神社とは無関係という説もあります。
神社のシンボルである123基の赤い鳥居は岡村斉氏の孫である二代目宮司が1987年から10年がかりで一人で建てたもので、老朽化が進んだため2014年から1年8カ月をかけて建替えられています。
もともと年間参拝者数1千人程度の神社でしたが、アメリカのニュース専門放送局であるCNNが2015年に発表した「Japan's 31 most beautiful places」の一つに選ばれると状況が一変します。外国人を含む観光客の参拝が急増し、2015年には7万5千人、そして現在では30万人以上にまでなっています。
2019年1月に現在の元乃隅神社に改名されました。
アクセスは大変
交通
神社徒歩圏に公共交通機関は一切ないようです。
JR山陰本線「長門古市駅」からタクシーで約20分 片道2500円前後
JR山陰本線「人丸駅」からタクシーで約20分 片道2600円前後
赤い矢印が付いている場所が元乃隅神社で、現地までは曲がりくねった峠道を抜けなければいけません。
山陰本線は2023年6月の大雨の影響で、現在に至るまで一部区間の運転見合わせが続いているようです。そのため私は自力で訪れることを断念し、新山口駅(旧小郡駅)よりバスツアーを利用しました。
角島・元乃隅神社を巡る山口観光周遊バスツアー【公式】山口県観光/旅行サイト おいでませ山口へ
地図
「千本鳥居」が有名な神社
個人の所有物である境内
元乃隅神社は創建時から一貫して宗教法人ではなく個人事業とされており、境内は岡村家の「個人所有物」扱いとなっています。
全景
元乃隅神社で誰もがイメージするのはこちらの映像ではないでしょうか。
しかし境内の正しい全景はこちらではないかと思います。中段の道路を左に進んだところに駐車場があるため、だれもがまず上段の大鳥居の方にいってしまいます。
大鳥居
中央上部(高さ約5m)に設置された「日本一入れづらい」とも言われる賽銭箱で知られています。
見事賽銭を投げ入れることが出来れば願いが叶うと言われています。
祠
大鳥居の奥に祠が三か所にあります。お参りしている人の数が一番多かったのは上段ですが、津和野の太鼓谷稲成神社から分霊してきたと思われるのは下段です。
表参道
有名な123基の赤い鳥居が元乃隅神社の表参道のようです。
上から下まで通り抜けてみました。
超絶景の龍宮は自然そのもの
元乃隅神社周辺の海蝕地形を総称して「龍宮」と呼んでいます。こちらでは安山岩の間に流紋岩があり、その部分が波で削られて洞ができています。
その洞に波が打ち寄せると岩の隙間から空気とともに海水を噴き上げ、その現象が「龍宮の潮吹き」と呼ばれています。この日は波が静かだったので潮吹きは見られませんでした。
赤い鳥居ばかり注目される神社ですが、規模は小さいとはいえ豪快な龍宮の眺めも素晴らしいものがありました。
境内全体が個人の所有物という扱いであるせいか、日本の観光地に特有の転落防止用の柵や注意を促す立札の類が一切設けられていません。
足を滑らせれば確実に海中か岩の上に転落してしまうような場所ですが、自然そのままの状態で残されています。観光客対応に特化したような神社でありながら意外に硬派な部分もあるようで、大いに好感を持ちました。
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