四寺廻廊は山寺・立石寺、松島・瑞巌寺、平泉・中尊寺、平泉・毛越寺の四寺を巡る巡礼コースで、専用の御朱印帳が用意されています。2023年春の四寺廻廊は新緑のまぶしさが印象的でした。
慈覚大師と松尾芭蕉の足跡をたどる四寺廻廊
四寺廻廊(しじかいろう)とは9世紀に慈覚大師円仁が東北地方を巡って創建した山寺・立石寺、松島・瑞巌寺、平泉・中尊寺、平泉・毛越寺の四寺を巡る巡礼コースです。
794年に生まれた円仁は803年に仏門に入り、比叡山延暦寺を開いた最澄の弟子となります。838年に唐に渡って仏教を学んだ円仁は847年に帰国すると第三代天台座主となり、仏教の布教に尽くしました。
828年に既に瑞巌寺の前身である延福寺を開いていた円仁は天台座主となる前後に東国を巡錫し、その際に関東や東北で数多くの寺院を開いたとされています。瑞巌寺に加えて850年の創建とされる平泉の毛越寺と中尊寺、860年の創建とされる山寺立石寺は1689年に松尾芭蕉一行が奥の細道の旅で訪れて句を残しました。
そういうような歴史的な背景もあり、2003年6月に四寺が連携して「みちのく古寺巡礼 四寺廻廊」が発足しています。
四寺廻廊の御朱印
御朱印所
立石寺
根本中堂内の御朱印所で頂くことができます。
瑞巌寺
拝観受付横の御朱印所で頂くことができます。
中尊寺
本堂の御朱印所で頂けます。
毛越寺
山門札所で頂けます。
御朱印帳
四寺廻廊には専用の御朱印帳が用意されています。
観音開きとなっており、仏壇を思わせる独特な形状となっています。四寺の巡り方は自由で、最初にお参りした寺院で御朱印帳を購入します。
志納金
御朱印料込みで1000円。御朱印のみの場合は300円。
御朱印
四寺廻廊の御朱印は瑞巌寺の銘木「臥龍梅」から作られた由緒あるものです。中尊寺は「佛」、瑞巌寺は「法」、立石寺は「僧」、毛越寺は「寶」と刻印されており、四寺を巡って結願すれば「仏法僧宝」が完成します。
「仏法僧宝(ぶっぽうそうほう)」は御朱印の角印によく使用されている言葉で、広辞苑では「仏教で重んずる仏と法と僧。すなわち三宝」と説明されています。「『仏という信仰』『仏の教え』『実践の姿である僧』すべてが仏教であり宝である。」という意味のようです。
四寺を巡り終えて専用御朱印帳が埋まると、最後にお参りした寺の住職の色紙がもらえます。
今回は毛越寺で結願となりました。頂いた色紙は121㎜×136㎜の「寸松庵」と呼ばれるサイズです。巡る順番を変えて4種類すべて揃えようとしている方も多いようです。
数は多くないのですがこのサイズの額縁もあります。
2023年春はどこも新緑がやけにまぶしかった
旅をしたのが5月中旬で、東北はどこも新緑のまぶしさが格別でした。
山寺立石寺
瑞巌寺
中尊寺
毛越寺
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