最近になって「かぼちゃの馬車」「レオパレス」「ミサワホーム」「ダイワハウス」等々、不動産に関する様々なトラブルや施工不良問題がニュースを賑わせています。これらのほとんどは投資用の賃貸物件で発生しています。
ちょうどそんなタイミングに最近お世話になっている株式会社さくら事務所より「~失敗しない物件の見つけ方~」と銘打った投資物件目利きセミナーのご案内を頂き、いい機会と思い参加してきました。
買い時ではないが物件しだい
今後発生することが確実視されている人口減少や極端な少子・高齢化により、不動産に関しては空き家の大量発生や都心部での廃墟マンションの出現などといった悪いはなしばかり予想されています。
セミナーの冒頭で講師の長嶋修氏もこれから悪い状況ばかりになるということで「今は不動産の買い時ではない」と断定しました。しかし不動産は個性的な売主と買主の相対取引であることから、投資の成否は「物件次第」とも付け加えています。
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失敗しない不動産の三条件
無料のセミナーにどこまで期待できるか半信半疑でしたが、不動産をめぐる社会情勢について講師からマシンガンのごとく最新情報が提供され大いに勉強になりました。最後に「投資物件で失敗しない3要素」ということで締めくくられており、その中には私にとってノーマークだった要素も含まれています。
立地
私自身も不動産で最も大切なのは立地であると思っていますが、東京一極集中・共働き世帯の増加・車離れの進行といった社会情勢の中で立地の重要性は以前と比較にならないくらい上がっているようです。
地価がニュースになるたびに銀座が取り上げられますが,同じ銀座であっても道路数本隔てれば地価は全く違ったものとなります。多くの人にとっては「時間」が最優先事項となり、駅からの距離が1分違えば単価が100万円単位で変動します。
駅徒歩10分を超える物件はきついというのが私が営業をしていた際の感覚ですが、現在ではこれが7分くらいになっているようです。
コンディション
建物のコンディションが重要なのは当たり前ですが、これを事前に見抜くのは至難の業です。
不動産取引時の建物状況調査(インスペクション)の活用や不動産総合データベースの整備など様々な政策も採られており、それによってこれまでの築年数一辺倒の評価から変化してきているようですが、一般ユーザーへの恩恵はほとんどないように思います。
講師の長嶋氏も触れたようでどんな大手の物件でも施工ミスはあるもので(確率は下がる)、不動産の購入においては運と勢いは馬鹿になりません。
自治体
セミナーでは千葉県流山市の子育て世代向け政策により若年層の人口が増加した事例が紹介されていましたが、この自治体という要素は私にとっては全くノーマークだったポイントです。
「公営ギャンブルがある自治体は行政サービスが充実している」「一度府中市に住むと他で住めなくなる」といった話は耳にしたことはありますが、単なる噂話としてスルーしてしまい特に自治体について検証してみたことはありませんでした。
今後調べてみる必要がありそうです。
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なぜコンクリートの中からコーヒーの空き缶が出てくるのか
セミナーの冒頭でマンション内で発見された様々な問題個所の写真が紹介されていましたが、その中に躯体のコンクリートの中にコーヒーの空き缶が埋まっていた事例がありました。
こういった事例はこれまでいくつも発見されていますが、何でこのようなことが発生するのでしょうか。
殆どの工事現場では10時と15時に「一服」ということで15分~30分程度の休憩時間が設けられ、この際に職人はその場で腰を下ろして煙草を吸い缶コーヒーを飲むというのが一般的ですが(職人は缶コーヒーが大好き)、飲み終わった缶はその場に置きっ放しということが多かったように思います。(指定された場所以外での喫煙を禁止している現場もある)
工事現場の床はコンクリートのガラや鉄筋の切れ端、木片、土や埃と様々な物が落ちているため定期的に「雑工」と呼ばれる人たちが入って清掃を行いますが、「どうせ雑工さんが片付けてくれるだろう」という意識が職人の中にあるのではないかと思います。
コンクリートを打設する前に床面は厳重にチェックしますが、こういった類の物が網の目のように組んだ鉄筋の中に落ちてしまえば取り出すことは不可能で、そのままコンクリートを流し込むためこのようなことになるのです。
大手といえど現場の職人の習性が変わるわけではないので、これはどこの物件でもありうる話ではないかと思います。
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◆実務経験に基づいたマンションの記事