聖福寺(しょうふくじ)では独特な書体の御朱印を頂けます。臨済宗の開祖が建てた日本初の本格的禅寺で、博多を代表する寺社町エリアである「博多旧市街」の中でも厳粛な雰囲気を漂わせた国指定の史跡です。
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独特な書体の直書き御朱印
御朱印所
聖福寺の御朱印は直書きで、庫裡にある寺務所で頂けます。
庫裡は威厳を感じさせる実に堂々たる建物でした。
聖福寺の境内は拝観自由ですがお堂の内部は公開されていないため、こちらは貴重なスポットではないかと思います。
志納金 500円以上ですが釣りは出ないので注意してください。
御朱印
「禅」という一字が独特な書体で記されています。中央に「南無三世佛」とあるのは「三世諸仏」のことでしょうか。その場合、過去・現在・未来の三世に存在する全ての仏を意味します。日本で最初の本格的禅寺にふさわしい御朱印です。
臨済宗の開祖が建てた日本初の禅寺
聖福寺は博多の呉服町駅と祇園駅の中間に位置する臨済宗の寺院で、日本で最初の本格的な禅寺とされています。その存在を全く知らなかった私はスケジュールに全く組み込んでいなかったのですが、呉服町のみやけうどんを出て承天寺に向かう途中でたまたま近隣を通り、何やら普通ではない雰囲気に興味を魅かれてお参りすることにしました。
寺の創建は1195年で、宋から帰国した臨済宗開祖の栄西が源頼朝から与えられた土地に寺院を建てたことが起源とされています。最盛期には七堂伽藍に加えて38もの塔頭を擁する大寺院でしたが、室町以降は度重なる兵火により伽藍が焼失して衰退しました。
豊臣秀吉による太閤町割により境内が縮小しますが、その後は小早川隆景や黒田長政といった戦国武将より寺領の寄進を受けて再建が進み、江戸時代に整備された伽藍が現在まで残されています。
三門・仏殿・本堂が一直線に並ぶ配置は禅宗寺院の典型的な伽藍配置で、境内は国指定史跡となっています。
アクセス
交通
地下鉄空港線祇園駅下車徒歩約5分。祇園駅下車徒歩約15分
地図
福岡を代表する寺社
厳粛さが満ちていた境内
街を歩いていて、「ここは一体なんだ?」と思わせる特別な雰囲気がありました。櫛田神社~聖福寺~承天寺にかけてのエリアは「博多旧市街」と呼ばれ、歴史的文化財が多く残る寺社町なのだそうです。
お参りを終えた外国人観光客と思しき一団が総門で深々と一礼して退出していきましたが、そうさせるような厳粛さが境内に満ちていました。
境内案内図
総門
もともと名島城にあった門であったものを1589年に黒田長政が移築してきました。
勅使門
1700年代初頭のものと考えられており、十六弁の菊の紋章が掲げられています。
博多塀
毛利・大友・島津などの諸勢力による相次ぐ合戦で戦国時代の博多は荒廃しており、焼け跡に残った石や瓦を埋め込んだ「博多塀」と呼ばれる土塀があちこちにつくられました。聖福寺の博多塀はわずかに残された希少価値の高いものです。
山門
江戸時代初期に志摩櫻井神社の観音堂を移築してきたものですが1866年に焼失してしまい、現在の建物は1911年に再建したものです。
上層に龍の天井絵、千手観音、十六羅漢像が安置されています。
仏殿
1589年に建てられ1673年に改修されました。
2012年に増築を行い、三世佛の阿弥陀如来(過去仏)・釈迦如来(現世仏)・弥勒如来(未来仏)を新たに造立して安置しています。
三体の仏像の手と正面の回向柱が綱で結ばれていました。
鐘楼
1589年に建てられ、1759年に改築されました。
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