横浜には環状4号と呼ばれる最も外郭部分を通る環状道路があるのですが、八王子街道と交差してから瀬谷で相鉄線を跨ぐまで約3㌔続く直線部分は特に「海軍道路」と呼ばれています。海軍道路はその両側にソメイヨシノが植えられ桜の名所として知られていますが、ちょうど満開になったようです。
約3㎞続く直線の両側にビッシリと桜が植わっている海軍道路
この海軍道路の中間点に瀬谷消防署中瀬谷出張所があるのですが、ここを境に南北で全く異なる周辺環境となっています。
住宅や店が立ち並ぶ南側に対し、北側は建物など無い広大な緑地の中をひたすら一直線に進むことになります。このあたりは2015年6月に返還されたばかりの在日米軍上瀬谷通信施設が置かれていた敷地です。
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海軍道路の桜が満開になった
道路標識にも「海軍道路」という名前が残っています。
入口付近には何のために使用したのかわからないコンクリート構造物が残されていました。
いよいよ桜のトンネルの始まりです。
道路の西側は畑が広がっています。
東側の眺めです。写真だけなら「北海道の風景」と言っても通用するのではないでしょうか。
在日米軍の敷地であった名残がいろいろと残っていました。
両側の桜はちょうど見頃です。
一部広場の開放が行われていました。
地元の農専協議会と在日米軍の連名の看板というのが何ともシュールです。
字が薄くなった場所には「ゴミ」と書かれていました。
中間点の中瀬谷消防出張所が見えてきました。
横浜市内であるにもかかわらずこんなことにも注意しなければなりません。
この先瀬谷駅で相鉄線を跨ぐまで直線が続きますが、桜は片側だけになります。海軍道路を含む環状4号線は国道467号線と並行しているため渋滞時の抜け道として有効です。皆様も利用してみてはいかがでしょうか。
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伐採の計画があるらしい
海軍道路の桜並木は老朽化が進行しており、周辺の区画整理事業に伴う道路拡張と合わせて伐採する計画が存在するようです。伐採の規模、植え替えの有無等、内容については全く把握できていませんので、今後注視することが必要なようです。
「海軍道路」の名前の由来
もともとこのあたりは弾薬庫・火薬庫といった旧日本海軍の倉庫施設として使われていました。厚木基地に近く人口が少なかったためと思われます。
その時瀬谷駅から施設まで一直線に引き込み線が引かれましたが、線路に沿って道路も作られこれが後に海軍道路となります。横浜市道路局が出している本によると「物資輸送のため造られた海軍用道路であることから付いた名称」とされていますので、海軍道路の「海軍」とは在日米海軍ではなく旧日本海軍ということになります。
「KAMISEYA」が世界中に打電されたことがある
戦後施設は米軍に接収されますが、使用価値がないと思われたのかすぐ返還されます。しかし朝鮮戦争が勃発すると再接収され、通信施設として使用されました。東西冷戦の時代に米軍の情報収集艦プエブロ号が北朝鮮により拿捕される事件が発生しましたが、その第一報を傍受したのがこちらの施設でした。その結果「KAMISEYA」という地名が世界中に打電されたといいます。
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