神保町の丸香はいつ行っても行列ができている超人気店で、東京に居ながらにして本格的な讃岐うどんを味わうことができます。基本メニューとされる「かけ」と「釜あげ」は異次元の麺と出汁が一体化していて特におすすめです。
いつも行列ができる超人気店
丸香は東京のうどん好きの間では知らない者がいないほどの超人気店で、神保町の靖国通りから一本裏通りに入った店の前にはいつも長蛇の列ができています。
高松出身の店主は大学進学に伴って上京してそのまま就職しますが、当時の東京には香川で食べていたようなまともなうどん屋がなかったことから一念発起して一旦香川に戻り、「釜玉」発祥の店として知られる「山越」で修業して平成15年に丸香を開店しました。
現在では香川にも存在し得ない特殊な讃岐うどん屋とまで評価されるようになり、ミシュランガイド東京においてうどん屋として初めてビブグルマンを取得したことでも知られています。
丸香を誕生させた東京のうどんの不味さ
私は平成7年8月から平成9年2月まで期限付きの出向で四国に行っておりましたが、その内で最初の半年間は高松に住んでいました。
すっかりうどん好きになって帰ってきて東京のうどんの不味さを思い知るのですが、丸香の店主が東京でサラリーマンをしていたのもこの時期ではないかと思います。はなまるうどんが東京に進出する平成14年まで東京のうどんは恐ろしくレベルが低かったのです。
そのことがきっかけとなって丸香が誕生し、同時にはなまるうどんや丸亀製麺が大量出店することにより東京のうどん屋は急速にレベルアップしました。
生麺と冷凍麺のいいとこ取り。「冷凍生麺」をまだ知らないの?
麺も出汁も異次元だったかけうどん
お昼時を外していたにもかかわらずやはり行列ができています。しかし客の回転が速いので20分ほどで店内に入ることができました。
丸香では「かけ」と「釜揚げ」が基本的な食べ方とされているようで、今回はかけうどんを選択しました。(ドンブリの奥にかしわ天が隠れている)イリコが効いた出汁は確かに讃岐風ですが、はなまるうどんや丸亀製麺のものとは全く違う優しい味わいでした。大阪道頓堀の今井、大手町の二〇加屋長介と並ぶ出汁の美味さだと思います。
麺は全体的には柔らかでありながらモチモチとした弾力があり、表面がツルツルというよりもしっとりとしています。これまで食べてきたどのうどんとも違った食感で、出汁とよく絡んでいました。
打ちたての生麺を急速冷凍した「冷凍生麺」
口の中が優しさでいっぱいになった釜あげうどん
後日再び丸香を訪れ、もう一つの基本的食べ方である釜あげを注文しました。
釜揚げはうどんがゆで汁に浸かっていることから食べ進むにつれてつけ汁が薄まってしまうのはどうしようもないことです。そのため最も美味いのが最初の一口ということになるので、心して啜りこみました。
丸香のつけ汁はかけうどんの出汁と同様に異次元と言ってよく、釜揚げ特有のもちもちとした麺と共に啜りこむと口の中が優しさでいっぱいになったような味わいとなります。食べていて幸せな気持ちになりました。
「かけ」と「釜あげ」が特におすすめ
丸香は麺も出汁も異次元で、その二つが一体化することにより極上の味わいとなっていました。食べていて幸せな気持ちになる優しい味わいは素晴らしく、私の知る限りでは神田の香川一福と並び東京で最強のうどんだと思います。
味覚のレベルを維持するためにも丸香のような店にたまに入っておくことは大切であると思いました。
うどん 丸香
営業時間11:00~16:00 17:30~19:30【平日】
11:00~14:30【土】※うどん玉が無くなり次第、閉店
定休日:日・祝・振替休日
数分間茹でるだけで専門店級の出来立ての一杯
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