困ったときこそ酒と神様

ようやくたどり着いた、ストレスフリーで酒やうどんを楽しめる日々。これこそがご利益だったのかもしれません。

〖飲み方〗久米島の久米仙ブラック5年はクセのある味と香りが印象的だった

「久米島の久米仙ブラック5年古酒40度」は沖縄諸島の最も西に位置する久米島で製造される琉球泡盛で、40度というアルコール度数の高さと荒焼のカメを使用して5年以上熟成したことで生み出されたクセのある味と香りが印象的でした。

久米島の仙人の伝説からつけられた名前

「久米島の久米仙ブラック5年」は「KUMEJIMA'S KUMESEN40(クメジマズクメセンフォーティー)」と同様に沖縄県島尻郡久米島町に本社を置く株式会社久米島の久米仙が製造販売する泡盛です。

久米島の北部には名水が湧き出る井戸があり、その昔夕暮れ時になるとこの地に住む仙人が野良仕事帰りの若者に酒をふるまったという言い伝えが残っており、そこから「久米仙」という名前が誕生しました。しかし誠に紛らわしいことに那覇市に「久米仙」を生産する久米仙酒造が既に存在しており、それと区別するために商品名と会社名の両方に「久米島の」を付けています。

「5年古酒」とは?

「久米島の久米仙ブラック5年」と「KUMEJIMA'S KUMESEN40」は共にアルコール度数40度で、違いとしては「KUMEJIMA'S KUMESEN40」が一般酒であるのに対し、「久米島の久米仙」が古酒である点にあります。

古酒とは長い時間をかけて熟成した泡盛のことで、瓶や壺などに入れて寝かせることで泡盛の香りは甘くなり、飲んだときの舌触りもまろやかになります。2013年に改正された現在の酒税法では全量を3年以上熟成させた泡盛のみ古酒を名乗ることができ、特に5年や7年など年数を表示している場合は全量がその年数以上熟成されていなければならないと定められています。

「久米島の久米仙」のボトル

「久米島の久米仙」は「5年古酒」とラベルに明記しているため、全量が5年熟成された古酒ということになります。

久米島の久米仙社では一般酒であれば貯蔵タンクを使用して熟成しますが、古酒の場合は荒焼のカメを使用します。

くせのある甘さと香りが印象的だった

焼酎や泡盛はアルコール度数が25度前後というのが一般的ですが、「久米島の久米仙ブラック5年」と「KUMEJIMA'S KUMESEN40」はジンやラム、ウォッカといった世界を代表するスピリッツ類を意識して40度に設定されています。

ストレート

「久米島の久米仙」のストレート

さつま白波を思わせる強めの香りが印象的です。ワラワラとしたくせのある甘さで、飲み込むとハッカのような独特な後味が残りました。アルコール度数が40度と高めであり、口当たりはピリピリとしています。

ロック

「久米島の久米仙」のロック

ピリピリ感はなくなりましたが、さつま白波を思わせる香りはまだほんのりと残っています。甘さがシャープになり、ストレートの時よりもすっきりとした味わいとなりました。

トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)

「久米島の久米仙」のトワイスアップ

香りは感じられなくなりました。シルクのような滑らかな口当たりとなり、しっとりとノビのある甘さとなりました。バランスが取れており、飲み方としてはこれが一番であったように思います。

ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)

「久米島の久米仙」のハーフロック

味わいは一段とすっきりとしたものとなり、ほんのりとした甘さと香ばしさを感じました。

お湯割り

「久米島の久米仙」のお湯割り

雑味がすべてお湯の熱で飛び、甘さと香ばしさが膨らみました。