煌王は四半世紀以上熟成させた原酒を使用した大分県の麦焼酎で、43度という高いアルコール度数が特徴となっています。メルカリやリサイクルショップでなければ見られなくなった酒で、分厚い甘さとほのかな酸味が印象的でした。
オーク樽で長期熟成された麦焼酎
煌王(こうおう)は大分県日田市の老松酒造が製造した麦焼酎です。
老松酒造の創業は1789年で、この地に鎮座する老松神社の泉から湧き出た水が酒造りに適していたことから酒蔵を立ち上げたといいます。焼酎・清酒・リキュール等幅広く扱っていますが、主力商品は工場周辺で収穫された麦を使用した麦焼酎で、長期間オーク樽で貯蔵熟成したこだわりの商品を世に送り出し続けています。
煌王も同じ麦・麦麹・水を利用して生産され、オーク樽で長期熟成された焼酎であることに間違いありません。
リサイクルショップの酒コーナーでオーラを放っていた
煌王は何といっても一度見たら絶対に忘れない、インパクトのあるボトルに特徴があります。見つけたのはダンヒル・オールドマスターを購入したリサイクルショップで、酒コーナーの最上段右端でオーラを放っており、横に置かれた木箱の威力もあっていかにも高級酒という雰囲気を醸し出していました。
始めて聞く名前であったものの、その外観からさぞや名のある焼酎に見えました。定価がいくらだったのか全くわかりませんが、リサイクルショップということもあって税込みで5000円と少々で購入できます。幸い財布に現金が入っていたのでその場で購入しました。店員からは箱をどうするか聞かれましたが、すぐに飲んでしまうので箱など不要で、処分してもらいました。
原酒を四半世紀以上熟成させている
煌王はメルカリでは結構な値でやりとりされていましたが、老松酒造のHPを始めネット上には全く情報がなく、どうやら現在では生産されていないようです。
「長期樽貯蔵」を強調しています。
「煌」には「かがやき」「ひのひかり」という意味があり、ひょっとすると「煌王」は「火の鳥」を表しているのかもしれません。
「三二四回の満月と新月を通り過ぎた超長期原酒で仕上げ調合を行った最終原酒」とラベルに記されています。月の満ち欠けの周期は約29.5日ですからそれが324回というと9558日ということになり、26年以上というとんでもない長期熟成を行っていることになります。
度数は高いが滑らかな味わいだった
煌王はアルコール度数が四十参度と焼酎にしては高めですが、それを感じさせない滑らかな味わいでした。
ストレート
うっすらとした山吹色で、酸味を帯びた香りが漂っています。口当たりは滑らかでありながら分厚さがあり、甘みと酸味が感じられました。
ロック
しっとりとした甘さとコクが感じられました。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
香りが程よくなりましした。酸味を帯びた柔らかな甘さで、度数が高いので水で割ってもまだまだ強く、樽の風味もしっかりと感じられました。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
氷を入れて水で割るとようやく水割りらしくなりました。スッキリさらさらしており、木の風味も感じられます。
お湯割り
柔らかでふくらみのある甘さに加え、香ばしさと酸味も感じられました。
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