歌舞伎稲荷神社は平成25年に竣工した新しい歌舞伎座の1階に位置しており、5階の売店で御朱印も頂くことができます。建替工事期間中に歌舞伎界で物故者や事故が続出したことから「祟り」という噂も出回りましたが、どうやら都市伝説の域を出ないようです。
御朱印所へのアクセスと御朱印
御朱印所
歌舞伎稲荷神社の御朱印は歌舞伎タワー5階の「楽座」で頂くことができます。
社殿横のエスカレーターで一旦地下一階まで降り、矢印の通りに進むと右手に直通エレベーターがあります。
「楽座」は5階でエレベーターを降りたすぐ正面にあります。
歌舞伎タワー5階には屋上庭園があり、誰でも入ることができます。歌舞伎座のあの伝統的な建物の上部にこのような空間があったとは驚きです。こちらには第4期歌舞伎座の瓦や河竹黙阿弥の石燈籠等が展示されています。
受付時間10:00~17:00
※新型コロナウィルスの感染状況次第で変わると思われます。
初穂料300円
御朱印
歌舞伎座の紋章である「鳳凰丸」の朱印が押されています。売店で販売している御朱印ですから、当然ながら書置きです。
歌舞伎座の建替えでお参りできるようになった
歌舞伎座は銀座4丁目に位置する歌舞伎専用の劇場で、歌舞伎稲荷神社は晴海通りに面した1階の正面右端に位置しています。由緒や創建年代等については全く不明で、歌舞伎興行の安全・大入りや、観客・舞台関係者の平穏無事を祈願する神社とされています。
もともとは歌舞伎座の劇場脇で、カーテンのかかった大窓の先というような場所にあったといいます。歌舞伎座の敷地内といっても道路とは区切られた塀の内側で歌舞伎俳優や劇場関係者、入場料を払った人しか立ち入れない場所であり、特に案内もなかったことから誰も気づかないような神社であったといいます。
しかし歌舞伎座の改装により現在の場所に遷座され、これにより一般の方も自由に参拝できるようになりました。
無人ですが、祭祀は近くの鉄砲洲稲荷神社の宮司が行っています。
「〇〇の祟り」
アクセス
交通
日比谷線・浅草線東銀座駅徒歩約1分
地図
「お稲荷様の祟り」という都市伝説
明治22年に開場した歌舞伎座はこれまで4度建て直されており、平成25年に竣工した現在の建物は5代目ということになります。
新歌舞伎座は2重の構成で、低層部分は長らく銀座のシンボルであった独特な建築様式(和風桃山様式というらしい)を踏襲した劇場です。
一方高層部は高さ145m、地下4階・地上29階建てのオフィスビル「歌舞伎座タワー」となっています。
旧歌舞伎座が閉鎖されて解体され、新歌舞伎座が竣工するまでの約3年間は歌舞伎界にとって激動の時期で、五代目中村富十郎、七代目中村芝翫、四代目中村雀右衛門と3人の人間国宝に加えて中村勘三郎、市川團十郎といった超大物5人がこの間に亡くなり、それに加えて市川海老蔵が暴行を受け、さらに市川染五郎が舞台の奈落に転落するという事故が続いていました。
これらが「お稲荷様の祟り」であるという噂が広まり、「本来建物の最上階に祀るべき神社を地上に置いたため、ビルが邪魔でお稲荷様が社殿に降りられず怒っている」という説がしきりに唱えられました。しかしこの配置は「大勢の人の目に触れられる場所の方が神様が喜ぶ」という鉄砲洲稲荷神社の宮司のアドバイスによるもので、歌舞伎界にその後も訃報や事故が相次いでいるという話もなく、どうやら「祟り」というのは都市伝説を超えるものではないようです。
現在すべての公演が延期されている
本来ならこの時期(令和2年6月)は市川海老蔵の十三代目団十郎白猿襲名披露公演が開催されているはずでしたが、政府の緊急事態宣言や東京都のロードマップによりすべての公演が延期されており、歌舞伎座前は閑散としていました。
演劇やライブを楽しめるような日常が早く戻ってきてほしいものです。
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