羽黒山の出羽三山神社三神合祭殿では見開きの直書き御朱印を頂けます。「最強最長」の大寒気が抜けた直後で境内には大量に雪が積もっており、お参りには長靴が必須です。
- 御朱印は見開きの直書き
- オリジナル御朱印帳
- 出羽三山神社の由緒
- 長靴が必須のアクセス
- 隋神門周辺の見どころ
- 表参道杉並木の見どころ
- 羽黒山頂の見どころ
- 羽黒山五重塔の凄さとは?
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御朱印は見開きの直書き
御朱印所
出羽三山神社三神合祭殿の御朱印は参集殿内の授与所で頂けます。
こちらでは通常御朱印と龍神切絵御朱印の2種類の御朱印を頂けます。通常御朱印は見開きの直書きです。
受付時間 8:30~17:00
初穂料 500円~1200円
御朱印
今回は通常御朱印のみ頂きました。伝統と品格を感じさせる御朱印です。
オリジナル御朱印帳
出羽三山神社では美しいデザインのオリジナル御朱印帳を扱っています。
サイズは大・小で紙質は良好でした。
価格 1200円~2000円
出羽三山神社の由緒
山形県の庄内地方にある羽黒山・月山・湯殿山は出羽三山と総称されており、現在でも多くの参拝客を集めています。三山それぞれに山頂に神社があってそれらを総称して出羽三山神社と名乗っており、羽黒山の山頂には三社の神を併せて祀る三神合祭殿が置かれています。
出羽三山の開山は6世紀末~7世紀前半とされています。崇峻天皇の第三皇子である蜂子皇子が羽黒山で修業して羽黒権現の出現を感じ、山頂に社殿を創建したことに始まります。その後に月山や湯殿山も開き、それぞれの神を祀りました。
鎌倉から江戸にかけての時代は修験道を中心とした山岳信仰の場となります。神仏習合の流れの中で三山それぞれに別当寺が建てられ、神社は仏教寺院と一体のものとなりました。
明治になって神仏分離令が出されると出羽三山も廃仏毀釈の流れに巻き込まれ、特に羽黒山において伽藍が徹底的に破壊されたといいます。別当寺が廃され神社となって3社を1つの法人が管理することとなり、こうして出羽三山神社が誕生しました。
長靴が必須のアクセス
交通
羽越本線鶴岡駅より庄内交通バスで約36分、羽黒隋神門バス停下車。山頂までは約1時間。
スケジュールを組んでみるとギリギリ日帰りで行けそうであり、JR東日本のお得きっぷ「キュンパス」を利用しました。
東京から羽黒山頂まで往復し、かかった交通費は1万円と田園都市線の運賃と現地のバス代だけです。
羽黒山頂行路線バスは鶴岡駅前の1番バス乗り場から発車しています。
山頂行と隋神門止まりがありますので注意してください。途中の「休暇村庄内羽黒」で月山八合目行きに乗り継げるようです。
バスは途中で高さ20m・幅15mの大鳥居を通過します。
羽黒隋神門バス停の近くにトイレがあります。神域に入ると山頂までないので、ここで済ませておくようにしましょう。
冬季には長靴は絶対に用意しておいてください。
地図
隋神門周辺の見どころ
案内図
羽黒山では隋神門をくぐって神橋を渡ると国宝の五重塔が出現します。その後に「一の坂」「二の坂」「三の坂」と続く表参道の2446段の石段を上がって羽黒山頂に向かいます。
社号標と鳥居
ここからは長靴が必要です。
隋神門
かつては仁王門でしたが、神仏分離令が出されて以降は隋神門に改められました。ここから先、月山から湯殿山まで出羽三山神社の神域となります。
坂を上ることばかり考えていましたが、隋神門をくぐると最初はいきなり急な下り坂で驚きました。
神橋
月山を源とする祓川に架かる橋です。
かつてはこの川で身を清めてからお参りしました。
須賀の滝
羽黒山五重塔(国宝)
神橋を渡ってしばらく進むと杉並木の中に高さ29,9mの羽黒山五重塔が出現します。現在の建物は14世紀後半に再建された東北で最古の塔で、国宝に指定されています。
神仏習合の時代にこの辺りには多くの寺院や僧坊がありましたが、明治になってからの神仏分離によりそのほとんどが取り壊されてしまいました。そんな中で五重塔が残されたのは奇跡に近いのかもしれません。
表参道杉並木の見どころ
隋神門から始まる表参道は約1.7㎞の距離があり、その間に2446段の石段を上がる必要があります。そして「一の坂」「二の坂」「三の坂」という三か所の急坂を攻略しなければなりません。お参りしたのは「今季最強最長」と呼ばれた大寒気が抜けた直後であったため、参道は雪に埋まって石段など無いに等しい状態でした。
一の坂
五重塔を抜けると坂が一気に急になります。下から見上げると壁のようであり、思わず「嘘だろ?」とつぶやいてしまいました。
もともと二本の別々の杉であったものが成長して太くなるにつれて根が絡み合い、一つの根から生えたように見える「女夫杉」を見ることができます。
一の坂を上がりきると道はしばし平坦になります。
二の坂
平坦な道を進むと参道脇に「二の坂」と刻まれた石碑が出現しました。ここで初めて「さっきの坂が一の坂だったんだな」と気付くことになります。
羽黒山の表参道の中で二の坂は最も長くて傾斜が急であり、武蔵坊弁慶が奉納する油をこぼしてしまったという伝説から「油こぼし」と呼ばれています。
石段など完全に埋まってしまっていて単なる傾斜の急な圧雪路となっており、一歩間違えれば下まで滑落してしまう恐怖がありました。カメラなどリュックにしまって登ることに集中することにします。(写真では大したことないように感じるかもしれませんが、本当に壁に見えました。)
登りきるとしばしの間だけ道が平坦になります。
三の坂
石碑も雪に埋まってしまい、もはや「三」しか見えません。
これを上がりきれば羽黒山頂であり、気持ちが高揚していたのでここは一気に上がれました。
遠くに何やら朱色の鳥居らしきものが見えてきました。
ようやく山頂に到着しました。バスを降りてからここまで1時間40分くらいだったように思います。
羽黒山頂の見どころ
除雪されている車路以外は完全に雪に埋まっており、三神合祭殿の前では一歩歩くごとに膝まで雪にもぐりました。
三神合祭殿(重要文化財)
月山と湯殿山は冬季閉鎖されることから、こちらに出羽三山の神が全て祀られています。
高さ28mあって茅葺屋根の厚さが2.1mという豪壮な建物ですが、雪除けの覆いで囲われていて良く分かりませんでした。隣接した参集殿から渡り廊下を通って本殿内に進むことによりお参りすることができます。
鐘楼と大鐘(重要文化財)
鐘楼は五重塔に次ぐ古い建物で、口径1.68mの大鐘は中世以前では東大寺の鐘に次ぐ大きさです。
羽黒山五重塔の凄さとは?
羽黒山の五重塔は縦方向にすっくと伸びた均整の取れた姿が印象的でした。
彩色等を施していない素木の塔であり、せり出した軒を支えるための複雑な組物が全面にむき出しで取り付けられています。
京都や奈良の優雅さを感じさせられる塔とは違い、力強さが前面に出ているように感じられました。
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