私は2017年の10月に当時横浜港に寄港中だったクルーズ客船スーパースター・ヴァーゴ(SuperStar Virgo)の内部を見学する機会があり、クルーズ船の旅を疑似体験することができました。充実した設備と意外に安価な料金は大いに驚かされるものがあり、コロナ禍の今だからこそあえてご紹介してみたいと思います。
- 1泊1万円台から利用可能なクルーズ船
- 船の旅といったらまず食事
- 船内は巨大な街
- あり余る時間をアクティブに過ごす
- 海を見ながら静かに過ごす
- 快適な生活を送ることができる船室
- 飛行機のコックピットに似た操舵室
- コロナ禍が早く終息することを願う
1泊1万円台から利用可能なクルーズ船
スーパースター・ヴァーゴは1999年にドイツで竣工し、総トン数75,338 トン、全長268.6mで旅客定員1974名(最大2800名)、乗組員1300名というパナマ船籍の船です。私には巨大に見えたのですが、クルーズ船としてはこれでも中型なのだそうです。
この時のクルーズは横浜を起点に清水、鹿児島、上海、大阪を経由して横浜に戻る7泊8日の航海の途中で、料金は窓のない部屋で128,000円から、最上級のエグゼクティブスィートで318,000円から(2名1室利用の場合の1名分)でした。ちなみにJR東日本の「TRAIN SUITE四季島」の場合、1泊2日コースで32万円からなのだそうです。
クルーズ船というと「豪華で高額」というイメージがありますが、1泊1万円台から利用可能という事で、「意外と安い」と思われたのではないでしょうか。スーパースター・ヴァーゴは気軽で優雅な船旅を楽しむカジュアルクルーズを目指した船であり、説明役の日本オフィスの方も「レクサスではなくてカローラやマーチ」と強調していました。
船の旅といったらまず食事
日程表でざっくりと計算してみたところ、7泊8日の期間中に寄港している時間が4カ所で合計34時間であるのに対し、洋上にいる時間が何と113時間でした。飛行機や鉄道、バスといった交通手段を用いての旅では何かと制約を受けるこの移動時間ですが、船の旅は街ごと移動するようなものであり、目的地に到着するまでの間は好きなようにして過ごすことが出来ます。
旅の楽しみとしては何といってもまず食でしょう。レストランのクラス分けやドレスコードといった面倒なものは一切ないそうで、その分だけ気軽に楽しむことができそうです
料金がクルーズ代金に含まれる無料レストラン
船内のレストランは料金がクルーズ代金に含まれるダイニング(要するに「無料」)と有料レストランに分かれています。
無料のメインダイニングは船の最後尾にあり、航跡を見ながらの食事も可能です。
それ以外にも中華やブッフェスタイルのレストランが無料で利用可能です。
国際色豊かな有料レストラン
有料レストランではアジア各国の料理を中心に国際色豊かな食事を楽しめます。
掘りごたつの席も利用できる日本料理店は、日本人スタッフが厳重にチェックしたそうです。
中には24時間営業している店もあり、様々な国の料理をいつでも味わうことができます。
その他ピカソやモネといった巨匠の絵画(なんと原画)を見ながら食事ができるレストランもあります。
有料といっても決して驚くよう料金ではなく、どちらかと言うとリーズナブルであると言っても良いと思います。
免税の酒を楽しめる船内のバー
私のような酒飲みにとっては外国船で気になるのはやはり酒です。船内では景色や音楽を楽しみながら免税の酒を飲めるバーが船内の至るところにあります。
常連客になると寄港中も上陸せずに船内でくつろいでいるということで、私が見学した横浜港寄港中も船首付近のバーで飲んでいる一団がありました。
もちろん潮風に当たりながらソフトドリンクや軽食を楽しむことが出来るような場所もあります。
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船内は巨大な街
スーパースター・ヴァーゴはクルーズ船としては中型であるということでしたが、最大で2800名の乗客と1300名の乗員がクルーズ期間中生活を共にする場でもありますから、設備は必然的に巨大になります。
Deck13まであるのでエレベーターは必須で、全部で9基設置されていました。
特に中央の吹き抜け部分に設置された3基の展望エレベーターは超高級リゾートホテルを思わせるものがありました。
寄港中で乗客の大半が上陸中という事で免税店は閑散としていましたが、いかにもいい物が安く手に入りそうな雰囲気です。
あり余る時間をアクティブに過ごす
時間が無限にあるのが船旅の特徴ですから、船には乗客を楽しませるために様々な施設が備え付けられています。
船の旅といえば甲板に設けられたプールをイメージする方は多いと思いますが、スーパースター・ヴァーゴでもウォータースライダーとジャグジーを併用したプールが最上階に設けられています。
食べてばかりの船旅ではどうしても太ってしまいがちですが、船内にはジョギングコースやバスケットコート、ジムなどもあり、本人がその気になれば食べ過ぎも解消することができるでしょう。
入るだけでエキソサイズができるジェットバスもあります。
また毎日様々なショーやエンターテインメントが演じられるシアターもあります。
海を見ながら静かに過ごす
自由に使える時間がたっぷりある船旅は、慌ただしい日常ではなかなかできないことも可能になります。いつかは読もうと思っていた本に挑戦する絶好のチャンスです。
船内には上質で落ち着いた雰囲気のライブラリーがあり、窓に面した席で海を見ながらの読書なら、分厚い本でも読み切ってしまえるでしょう。
書架には日本語の本も並び、自由に読むことが出来ます。
その他にエステサロンやサウナなどが備えられ、海を見ながらゆっくり過ごせば日頃の疲れをとれるはずです。
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快適な生活を送ることができる船室
クルーズ船にはこのような派手なエリアとは別に乗客の居住区があります。
こちらでは長い廊下の両側に客室が並び、静かで落ち着いた雰囲気となっていました。しかしクルーズ中に2回や3回は迷子になるであろうことは容易に想像がつきます。
7泊8日のクルーズ期間中の我が家となる船室はもちろん重要です。全室シャワー、トイレ付きで、快適な生活を送れるよう、必要な設備は揃っています。(エグゼクティブスィートはバス付)
インサイドステートルーム(窓無し、4名まで可能)128,000円より
オーシャンビューステートルーム(窓有り、4名まで可能)158,000円より
オーシャンビューステートルーム(バルコニー付き、4名まで可能)198,000円より
エグゼクティブスィート(全てあり、3名まで可能)318,000円より
エグゼクティブスィートは全てが別格でした。
このクラスだけバスがあります。
またこのクラスは船首方向にもバルコニーがありました。
こちらからは特別な眺望を楽しむことが可能です。
飛行機のコックピットに似た操舵室
たまたま居合わせた船長のご厚意で操舵室の内部に入らせていただきました。
操舵室の全景です。
配置はこのようになっています。
何やら最新鋭飛行機のコックピットという雰囲気でした。
操舵席に座らせていただきましたが、船でお馴染みの舵輪がありません。
操舵席からの視界はこのようになります。
操舵席は船体中央に位置していますが、両サイドに接岸用に同じような機器が設置されていました。
コロナ禍が早く終息することを願う
日本人にとって、クルーズ船は金と時間に余裕のある人が利用するものだというイメージが強いようであり、船内で見かけた日本人乗客はすべて中高年の夫婦でした。
カジュアルクルーズを目指した船といっても十分すぎるほど豪華で、その船を他の交通機関とホテルを利用した旅よりもはるかに格安で利用できるのですから、クルーズ船はもっと利用されていいのではないかと思います。
新型コロナウィルスを巡る騒動で負のイメージがついてしまったように思いますが、多くの人が再び船の旅を楽しむことが出来るよう早く終息することを祈ります。
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