今回はサントリーの「海の向こうのビアレシピ」〈オレンジピールのさわやかビール〉をご紹介します。原料の一部にオレンジピールを使用することによりフレッシュで爽やかな香りとオレンジの風味を加えたビールで、4月1日の酒税法改正に伴ってビールの定義が変わったことに対応するものになります。前回ご紹介した〈芳醇カシスのまろやかビール〉と並んで「新定義第1号」のビールと言えます。
ビールの新しい定義に基づく新商品
今回の法改正により使用する麦芽の比率が1/2以上までに引き下げられ、香り付けや味付けに果実(果実を乾燥させたもの、煮つめたもの又は濃縮させた果汁を含む)及び香味料(コリアンダーなど一定の香味料)を使用することも認められるようになりました。(ただし原料における比率が5%以下)
〈オレンジピールのさわやかビール〉では原材料にオレンジピールとコリアンダーシードに加え、柑橘系の香りが特長のホップを使用することによりビールにオレンジの風味が加わっています。さらに小麦麦芽を一部使用し上面発酵酵母で醸造していますが、これにより泡持ちがよく独特のこんもりとした甘い泡になります。
ビールとオレンジの組み合わせはカクテルでは普通であった
〈オレンジピールのさわやかビール〉は、カリフォルニアで楽しまれているビールにオレンジを添えるスタイルにヒントを得たということですが、ビールとオレンジの組み合わせということではビアカクテルでよく見ることができます。
ビールとオレンジジュースを同量混ぜ合わせたのがビター・オレンジ、ビールとレモンネードを同量混ぜたのがパナシェで、どちらも酸味がビールとよく合うとされています。
一番搾りやモルツばかり飲んでいたのでは到底理解できない世界がビールにはあるようです。
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オレンジの皮が持つ苦みが感じられた
いつものように愛用の350ml用グラスで飲みます。
まずは勢いよく注ぎます。
泡が落ち着くのを待ちます。
再び勢いよく注ぎます。
再び泡が落ち着くのを待ちます。
最後にそっと注ぎます。今回もいい感じの泡になりました。濁りがあるように見えるのは上面発酵だからでしょうか。
ほのかにオレンジの香りが漂っており、苦みが少なく滑らかな味わいで、スーッと飲み込むことができるさわやかな味わいです。オレンジの皮が持つ苦みのようなものも感じました。
多様な味のビールが楽しめるようになるなら大いに賛成
これでサントリーの「新定義第1号」のビール「海の向こうのビアレシピ」〈芳醇カシスのまろやかビール〉〈オレンジピールのさわやかビール〉の両方を飲んだわけですが、どちらもビールに新しい風味を加えようとしたもので、これまで重視されてきた「コク」「キレ」といったものとは別の新しいビールを作ろうとしているようです。結果として多様な味のビールを楽しむことが出来るようになるのであれば大いに賛成です。
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★最後までお読みいただきありがとうございます。
未成年の飲酒は法律により禁止されています。
◆同じく新定義ビールの「海の向こうのビアレシピ」〈芳醇カシスのまろやかビール〉
◆上面発酵のビールあれこれ