サントリーの「白角」はやわらかなドライさが印象的でした。予想外のウィスキーブームにより発生した原酒不足のため2019年3月をもって販売終了となっていましたが、突如2022年8月9日に数量限定で復活しました。(2022年8月16日改定)
「淡麗辛口」のキャッチコピーで平成4年に登場
亀甲模様の瓶に黄色いラベルを貼った、後に角瓶と呼ばれることになる「サントリーウヰスキー12年」が発売されたのは1938年です。既に戦時体制に入っていて舶来ウィスキーの輸入が止まっていたこともあって売り上げを伸ばし、それまでのウィスキー事業における負債を一掃したといいます。
「サントリーウヰスキー12年」といっても原酒の一部に12年物を使っていただけであり、「使用する原酒の全てが12年以上熟成」というスコッチなどの規準と比べると明らかにおかしいのですが、ウィスキー事業開始時に製造し貯蔵していた原酒がちょうどいい具合に熟成していたということもあるでしょう。
「淡麗辛口」をキャッチコピーにした白角が誕生したのは1992年で、さらに2007年には「黒角」が登場します。これにより酒売り場にはしばらく黄・白・黒の3種類の角瓶が並んでいたのですが、気が付くと黒はいつのまにか無くなってしまっていました。
一度飲んでみただけでそれっきりになっていた
1992年といえば私はひたすらビールばかり飲んでいてウィスキーにほとんど関心がなかった時期です。物は試しということで一度飲んでみましたが何とも薄く感じたため、白角はそれ以降は一切飲まないままでした。
しかし黒は消えても白が残ったという事は、白角がそれなりに評価されていることを意味します。当ブログ立ち上げに伴って改めて飲み直してみたところ、意外に味が濃いことに驚かされました。
2022年に突如復活した
ハイボール人気やNHKの朝ドラをきっかけとしたウィスキー需要の急増は深刻な原酒不足をもたらします。少ない原酒を少しでも効率的に使用するということなのか、白角は2019年3月をもって販売終了となってしまったようです。
当初書いた記事はここまでだったのですが、白角は何と2022年8月に何の前触れもなく突如復活しました。数量限定ということなので予定の数量がさばけてしまえば再び販売終了ということになるでしょう。ともかく1本確保して急いで飲み直してみました。
ストレート
「滑らかの極み」とでもいうような口当たりです。しっとりとしたドライさに加えてほんのりとした甘さがありました。
ロック
ドライさと甘さの両方がひきたっています。ハッカのドロップのようです。
水割り
次いで水で割ります。
合わせる水は箱根の森の天然水です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
ストレートの時よりさらになめらかです。柔らかくシルクのようなドライさに加えてしっとりとした甘さがありました。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
すっきりとまとまった味わいで、スイスイ飲めました。
ハイボール
合わせる炭酸はサントリーの天然水スパークリングレモンです。
炭酸のシュワシュワ感と酸味がウィスキーのドライに加わり、すっきりシャッキリとした味となりました。
これでまた終売となってしまうのか?
5通りの飲み方を試してみて、柔らかなドライさが一貫していたと思います。数量限定販売ということであっというまに店頭から姿を消してしまいましたが、これでまた終売となってしまうのでしょうか。
★未成年の飲酒は法律で禁止されています。飲過ぎには十分注意しましょう。
◆サントリーのウィスキーあれこれ