今回は三軒茶屋の「三角地帯」をご紹介します。三軒茶屋で分岐した玉川通りと世田谷通り挟まれた地域に無数のマニアックな店が集結しており、他では見ることができない独特な街並みを形成しています。一度はまったら抜け出せない、麻薬性を帯びた街かもしれません。
- 街道の分岐点に三軒の茶屋があったから「三軒茶屋」
- ビルや商店の急増に道路整備が追い付かず独特な街並みになった
- アーケード付きの「エコー仲見世商店街」
- 雰囲気が怪しくなり始める「三茶三番街」
- 完全にカオスとなる「ゆうらく通り」
- 狭いエリアに銭湯が2軒もある
- 知る人ぞ知る人気店が集まる「なかみち通り」
- マニアックだが魅力的な空間だった
街道の分岐点に三軒の茶屋があったから「三軒茶屋」
神奈川県の大山は雨乞いに霊験のある山として雨降山と呼ばれ、日照りや飢饉が続くと農民たちはこぞって大山阿夫利神社にお参りしました。そのため関東地方の各地から大山を結ぶ「大山道」が幾筋も設けられましたが、江戸から青山、渋谷を通るルートはその中でも代表的なものであり、神奈川県内では現在でも大山街道という名前が定着しています。
もともとの大山道は現在の世田谷通りにあたりますが、江戸時代の1800年頃に現在の国道246号線にあたる新大山道が開通しました。この二つの道の分岐点に信楽、角屋、田中屋の三軒の茶屋があったことから、このあたりが三軒茶屋と呼ばれるようになりました。
かつて三軒の茶屋があったとされる場所は現在ビッグエコーとなっています。
新旧大山道の分岐点に建てられていた道標が現在もここに残されています。
道標の左側の面。「此方 二子通」と書かれています。これは現在の多摩川通り(国道246号線)と一致します。
道標の右側の面。「右 富士 世田谷 登戸道」と書かれています。これは現在の世田谷通りと一致します。
明治14年の地図でもこの分岐がわかります。
三軒茶屋周辺の現在の地図です。
世田谷通りと高速三号線が通る玉川通り、そして「ピカソ」から「ライオンズ」へ伸びる青い矢印の三本で囲まれたエリアが「三茶の三角地帯」です。
ビルや商店の急増に道路整備が追い付かず独特な街並みになった
明治30年頃に現在の世田谷公園周辺に軍事施設がつくられた関係で、この辺りは軍関係者を相手にした商店が立ち並ぶようになり、さらに玉電が開通して電車が通るようになると人口が急増し商店街も急速に発展しました。
軍の施設が近くにあったため先の大戦における空襲でこのあたりは完全に焼け野原となりましたが、昭和25年に仲見世商店街が建設されるなど復興に向けて歩み始めます。朝鮮戦争勃発によって発生した特需によって三軒茶屋も大きく発展しましたが、道路整備がなされぬままにビルや商店が急増した結果現在まで残る超マニアックな空間が出来上がったのです。
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アーケード付きの「エコー仲見世商店街」
三角形の一番頂点に近い部分にはアーケード付の「エコー仲見世商店街」があります。
昭和感満載ですが、この程度なら我が町田駅前にもあります。
雰囲気が怪しくなり始める「三茶三番街」
その一本隣にある「三茶三番街」です。
このあたりからどんどん雰囲気が怪しくなってきます。
完全にカオスとなる「ゆうらく通り」
さらに一本となりの「ゆうらく通り」です。
南アメリカの肉料理であるシュラスコを満喫できるブラジル居酒屋のBANCHOです。
ここからは完全にカオスとなっています。
三角地帯に飲みに来たのは大学の先輩に連れられてきた一回だけですが、確かこのあたりの店だったと思います。ちょこちょこっと飲み、ちょこちょこっと食べ、すぐ次の店に移るのがこのエリアの粋な飲み方のようです。
狭いエリアに銭湯が2軒もある
テレビでも度々取り上げられた「三軒茶屋シネマ」は閉館してしまったようです。
この狭いエリアに何と銭湯が2軒もあります。
私は仕事柄これまで何棟ものマンションを見てきましたが、分譲マンションの1階に銭湯というのはこれが初めてです。
こんな空間がキャロットタワーの足元にあるのです。
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知る人ぞ知る人気店が集まる「なかみち通り」
三角形の底辺にあたる「なかみち通り」には知る人ぞ知る店が集まっています。
入口にある広島府中焼きの「福一」です。広島県の東部にある府中で愛されているお好み焼きです。
創業31年になる日本酒の名店「赤鬼」です。全国の銘酒が約100種類並び、1度単位で温度調整した燗酒を味わえます。
伝説の「エアーあやや」が誕生したはるな愛の店「Bar ANGEL NEST」です。
長崎ちゃんぽんの人気店「長崎」です。
焼き鳥の名店「床島」です。自分たちで鶏肉をさばくため新鮮な鶏肉の旨さを味わうことが出来ます。
マニアックだが魅力的な空間だった
このようなマニアックだが魅力的な空間でありながら三軒茶屋は田園都市線の途中駅ということでいつも通過してしまい、ほとんど来ることはありませんでした。この記事を書くことで通りの配置や立ち並ぶ店についても多少詳しくなりましたので、もう少しはまってみたいと思います。
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◆近隣にある目青不動尊
◆各地にあるマニアックな街並み
◆三角地帯に店を構えるうどん「じんこ」