龍口寺では「南無表法蓮華経」と独特な書体で書いた日蓮宗独自の「御首題」を頂くことができます。江ノ電で最もスリリングな「龍口寺前交差点」に面しており、境内は見どころに満ちています。
龍口寺の御朱印
日蓮宗の「御首題」
日蓮宗の寺院では御朱印は「御首題」といい「南無表法蓮華経」と独特な書体で書きますが、これはあくまで法華経に対する信仰の証となります。そのため原則として頂けるのは日蓮宗の寺院の御首題のみの「御首題帳」に対してだけであり、それ以外の宗派の寺院や神社の御朱印が入っている場合は「妙法」という御朱印を頂けます。
ただしこれはあくまで原則であり、実際は書き手の方の考え方次第という事です。私の場合は既に他の宗派も混ざっているので御首題ではなく御朱印になります。昨年の8月に大本堂の中で頂きました。
御朱印所
御朱印は大本堂内右手でいただけます。
志納金300円
御朱印
日蓮宗特有の書体の御朱印です。
龍ノ口法難の跡地に建つ龍口寺
この場所はもともとは龍ノ口法難で日蓮が処刑されかかった場所でした。
日蓮は法華経のみを正法とし、国に災いが絶えないのは人々が法華経を信じず浄土宗などの「邪宗」を信じているからだと仏教の他の宗派を攻撃していました。1271年には極楽寺の良寛坊忍性と「負けた方が相手の弟子になる」という無茶な条件で雨乞い対決をして圧勝しますが、これによりさらに他宗派からの恨みを買うことになります。
敗れた良寛坊忍性は幕府要人に取り入って様々な画策をするのですが、幕府も「立正安国論」の中で日蓮に批判されていたこともあり、日蓮を逮捕し龍ノ口の刑場で処刑しようとしました。しかし処刑は直前で中止となり、最終的に日蓮は佐渡に流されることになります。
日蓮の死後の1337年、弟子の日法がこの地を法難の霊蹟とし、自作の日蓮の像と刑場で座らされていた石を祀ったのが龍口寺の起源とされています。1601年にこの地の住人で日蓮宗の篤い信者だった島村采女が土地を寄進し、それにより諸堂が整って本格的な寺としての体裁が整いました。
アクセス
交通
江ノ電江ノ島駅徒歩約3分
湘南モノレール湘南江の島駅徒歩約3分
地図
境内 の見どころ
仁王門
1973年に竣工した鉄筋コンクリート造の建物です。
山門
1864年に建立された欅造りの建物です。
御霊窟
龍ノ口法難の際、日蓮が刑場に送られるまでの間収容されていた土牢であるとされています。
大本堂
1832年も建立された欅造の建物で、神奈川県を代表する木造建築物です。
日蓮の像と敷皮石を安置していることから敷皮堂とも呼ばれています。
鐘楼堂
1969年に移築されてきたもので、「延寿の鐘」と呼ばれています。
七面堂
江戸時代初期に身延七面山の七面大明神を勧請したものです。
五重塔
1910年に建立された神奈川県内では唯一の木製の五重塔です。(川崎大師の五重塔はコンクリート製のようです)
江ノ電で最もスリリングな「龍口寺前交差点」
江ノ電に乗っていて最もスリリングな区間は腰越から先の路面電車区間ですが、その中でも江の島駅に入る直前に交差点をカーブしながらクロスする区間は電車の側だけでなく車にとっても特にスリリングな場所になります。この重要な場所こそ「龍口寺前交差点」です。
湘南・龍ノ口骨董市
龍口寺の門前では毎月第3日曜日に骨董市が開催されており、和骨董、古民具、西洋骨董、生活骨董、着物、古玩具など幅広いジャンルの骨董品が出品され大変ににぎわいをみせています。
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