田町の御穂鹿嶋神社は港区芝4丁目の三菱自動車本社ビルと高層マンションに挟まれた場所にひっそりと鎮座しており、神社周辺には様々な場面で登場する重要ポイントが点在しています。社務所は無人のことが多いので、御朱印を頂くには運も必要です。
御穂鹿嶋神社の御朱印
御朱印所
御朱印は本殿左奥の社務所でいただけます。(無人の場合も多いようです。)
初穂料 お気持ちで
御朱印
たっぷりと時間をかけて丁寧に書かれた御朱印です。
様々な場面で登場する神社周辺
芝5丁目の交差点
隣接した三菱自動車本社ビルの前にある「芝5丁目」交差点は、箱根駅伝の第1区で日比谷通りから第一京浜に向かってカーブする場所です。当然のことながら復路の第10区でも通りますし、東京マラソンのコースでもあります。
勝海舟・西郷隆盛会見の地
この辺りにはかつて薩摩藩の藩邸があり、江戸無血開城の道を開いた勝海舟と西郷隆盛の会談が行われた場所でもあります。
また司馬遼太郎の「竜馬がゆく」では、土佐藩を脱藩して江戸へ出てきた竜馬がこのあたりで同行していた清河八郎と別れる場面が描かれています。
落語「芝浜」
昭和39年くらいまではこのあたりまでが波打ち際だったということで、神社の前の線路のあたりが落語「芝浜」の舞台だったといいます。そのため鳥居の横に寄席文字を復興させた橘右近による「芝浜囃子の碑」が建っています。
御穂鹿嶋神社の由緒
御穂鹿嶋神社はこの地にあった「御穂神社」と「鹿嶋神社」が合祀されて誕生した神社です。
「御穂神社」の創建は1525年と伝えられています。1300年頃この地で村人を教え導いた藤原藤房を後の世の人々が偲び御祭神として祀ったものです。
一方鹿島神社は1600年頃の創建とされています。鹿嶋神宮の社殿が浜に流れ着き、一旦鹿嶋に戻しても再び流れてきます。最後は「この浦に祀り坐すべし」と御神託があり、人々が驚いてこの地に祀ったのだそうです。
老朽化や周辺の再開発事業などの理由により、「御穂神社」と「鹿嶋神社」を合祀し、「鹿嶋神社」の旧社地に新社殿を造営して平成18年に新たに「御穂鹿嶋神社」が誕生しました。
アクセス
交通
山手線・京浜東北線田町駅徒歩約5分
浅草線・三田線三田駅徒歩約2分
地図
御穂鹿嶋神社の境内
拝殿
本殿
背後に見える建物が地上28階地下2階の高層マンションであるカテリーナ三田「ウエストアーク」です。
狛犬
二頭が一体となった斬新な意匠の狛犬です。
境内社
稲荷社・天満宮・住吉社の三社を祀っています。
境内の要所要所に残る昔の姿
現在の御穂鹿嶋神社の社殿は平成18年竣工の鉄筋コンクリート造ですからまだまだ新しい建物ですが、境内をよく見ると要所要所に古くからのものが残されています。
石碑
「大乗妙法蓮華経全部一石一字六万九千三百八十四字謹寫」と書かれています。明治以前の神仏習合時代に日蓮宗の寺院で管理されていたようです。
力石
若者が祭礼の際に力比べで使用したと思われる力石が並べられていました。
狛犬
江戸末期に奉納されたものとされています。
石柱
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◆神社創建のきっかけとなった鹿島神宮
◆都営三田線沿いの寺社