酒とうどんと御朱印の日々

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〖事情通〗「管理が行き届いている」可能性が高いマンションを見分ける方法

たとえ自分が住まいないと言えどマンションでは管理が大切ですが、購入に際して事前に資料を取り寄せて吟味することが実は難しいことを前回ご説明しました。

〖投資用④〗「管理の行き届いたマンション」を事前に見分ける方法はあるのか? - 酒とうどんと御朱印の日々

ネット上であふれかえる「買ってはいけないマンションの見分け方」といった記事ではそれ以外にもチェックポイントが示されており、内見時に確認するよう勧めていますが、どれも実態とかけ離れているとしか言えません。

共用部の管理状況のチェックにはオートロックの突破が必要

「共用部の管理状況」を見抜くために「共用部の清掃状況」「自転車置き場の整理具合」「掲示板」がチェックポイントとしてよく挙げられます。そして業者の案内による内見では都合の悪い事実は出てこないということで、ご丁寧に「気に入った物件に関しては自分の足で再訪してみてほしい」とまで勧められています。

自転車置き場

たしかにこれらは管理の良し悪しがはっきりと表れるポイントではありますが、これらをチェックするのはそれほど簡単ではないのです。

掲示板

現代のマンションでこれをやろうと思ったらその都度オートロックの内部に入る必要があり、また掲示物が定期的に貼り替えられているかを確認するためには一定期間通い続けなくてはなりません。

オートロックを突破するのは実はそれほど難しいことではありませんが、何回も繰り返しているとその間に不審者としてマークされることになります。

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マンションの内部事情は誰に聞いても教えてくれない

マンションは多くの人々が一つの建物で暮らす共同住宅であるため、人間関係のトラブルがどうしても発生しやすくなります。入居者からの苦情といった余計なストレスは避けたいので、トラブルメーカーとはなるべく距離を置きたいという気持ちはわかりますが、これを事前に把握することはまず不可能です。

管理会社

「管理会社に聞けばいいだろう」と思うかもしれませんが、「入居者同士のトラブルの有無」を調べるためとはいえ、「上下階や両隣にどのような人が住んでいるか」など管理会社は聞かれても絶対に答えません。

「管理員は情報の宝庫」ということで管理員にいろいろ聞いてみることを勧めている記事も多いようですが、現在ではどこのマンションでも管理員教育に力を入れており、マンションの内部情報を外部に漏らしたりしないよう徹底されています。

「管理が行き届いている」可能性が高いマンションを見分ける方法

ネット上にはびこる「買ってはいけないマンションの見分け方」など実際には存在しないと断言してもいいのですが、「管理が行き届いている可能性が高い」マンションというものは存在します。

それは大手が管理している大規模物件です。

管理会社

管理会社にとって管理組合はどこも大切ですが、その中でも管理委託費が高額となる大規模物件は経営上重要であり、管理を切られることなど絶対に避けなければなりません。大手管理会社は中小よりも社員数が圧倒的に多く、大規模物件であればその中から優秀な担当者を配置してくれます。何かあった場合に担当者をフォローする人も多く、更に課長・支店長といった複数の眼で業務内容がチェックされている可能性が大であり、その分だけ適正な管理がなされている確率が高いと言ってもいいでしょう。

あれこれ悩み過ぎてはいけない

不動産の購入には一か八かのギャンブル的な部分がどうしても避けられず、勢いというものはどうしても必要です。時間をかけてじっくりと検討することも大切ですが、結論を出すのに時間をかけすぎるとその間に物件が無くなってしまいます。

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〖事情通〗「管理の行き届いたマンション」を事前に見分ける方法はあるのか?

マンションでは管理が大切で、投資用物件の購入に際しても「買ってはいけない物件の見分け方」といった記事を読むことが多いと思います。そういった記事では事前に取り寄せるべき資料を提示し、「シビアな目でしっかり選べば良い住まいを手に入れられる」といった趣旨のことが書かれているのが通常ですが、管理の良し悪しを事前に見分けるのはそんな簡単な話ではないのです。

申し込み前に資料を取り寄せるのは簡単ではない

不動産の契約に際しては事前に重要事項の説明(住説)を実施しなければならないと法律で定められており、マンションの場合はここで初めて管理組合の詳細情報を知ることになります。

マンション

そうは言ってもここで知ることができるのはごく限られたことだけであり、また重説は契約することを前提として進められるため、この段階で断りなどそうそうできるものではありません。

そのためネット記事では総会議事録、長期修繕計画書といった資料を事前に管理会社から入手することを勧めていますが、これは意外と難しいのです。

資料の取り寄せには手数料が発生します。仲介会社が客から受け取ることができるお金は成約時の仲介手数料だけで、内見時の交通費等の経費は請求できません。(イレギュラーなものについては請求できるらしいがあまり知られていない)成約しなければかけた経費は全て無駄になるため、買うかどうかわからない状況で仲介会社が快くやってくれるとは思えません。

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資料を入手できても素人が自力で理解するのは無理

仮に資料を入手できても次にその中身を自分で理解しなければなりません。管理組合の資料を理解するにはある程度以上の知識が必要で、仲介会社の営業マンではまず無理です。

多くの記事で「議事録を読めばマンション内の全てがわかる」と総会議事録を評していますが、実は議事録では省略されることが多くそれだけ読んでも何もわかりません。

決算報告や工事の実施に関しては議案書に詳細な資料が添付されますが、議事録においては「議案書記載の通り」と書かれるのみです。そのため議事録だけ読んでも「決算が承認された」「工事の実施が承認された」ということがわかるだけで、内容については何も書かれていません。議事録は議案書とセットでなければ意味がないのです。

筆者は大手と中小の二つの管理会社を経験していますが、どちらも書式はほとんど同じでした。恐らくほとんどのマンションでも同様だと思います。

議案書

また議案書を入手できてもそこには無数の数字が並んでおり、素人が「財務状況は適正か?」「修繕積立金は十分に貯まっているか?」「未収金が多すぎたりしないか?」などわかるものではありません。

長期修繕計画書

長期修繕計画書には無数の修繕項目と修繕費の見積もり、修繕工事の周期が記されていますが、これが適正か否かについては建築のプロでなければわからないでしょう。

簡潔明瞭な方法がある

「買ってはいけないマンションを見分ける」ことがいかに困難かをご説明しました。検討中の各物件に関していちいちこんなことをしていては膨大な時間がかかってしまい、その間に他から申し込みが入って部屋がなくなってしまうものです。

管理が行き届いたマンション

「管理が行き届いたマンション」を手に入れるため、私の経験則から編み出した簡潔明瞭な方法があり、これについては次回にご紹介します。

〖事情通〗「管理が行き届いている」可能性が高いマンションを見分ける方法 - 酒とうどんと御朱印の日々

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〖事情通〗不動産の基本中の基本である「坪」と「㎡」とは?

今回は不動産取引において必須の知識である「坪」についてご説明します。日本古来の面積の単位ですがよくわからないという方も多いのではないかと思います。「坪」と「㎡」は不動産取引において基本中の基本なのです。

「坪」と「㎡」は不動産の基本中の基本である

「坪」とは尺貫法に基づく日本独自の面積の単位で、メートル法が普及した現在においても根強く使用されています。そのため「坪」に関する知識は業界においては基本中の基本で、私がタイヤ業界から不動産業界に転身して最初に教わったことが坪と㎡の換算法でした。

売り地

日本で計量法において面積に関しては㎡を法定計量単位として指定しており、広さの表示に関して坪を使用することは実は禁止されています。(併記は認められている)しかし日本人の生活の中から誕生した単位であるためお上の鶴の一声で一斉に切り替えられるようなものではなく、「坪」は現在でも根強く使用されています。

「坪」とはどのようなものか

1坪というのは一辺が6尺(1間)の正方形の面積です。1尺は1mの33分の10の長さと定義されていますので

1坪=60/33m×60/33m=約3.305 785 124㎡

ということになります。

部屋の広さを畳の数で表現するのも日本特有の習慣ですが、主に愛知・岐阜県といった中京地方や東北、北陸の一部で使用されている中京間においては畳のサイズは3尺×6尺と定められており、そのため日本においては「1坪=畳2枚」というイメージが根強く残っています。

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それでも「坪」はどっこい残っている

土地取引

日本人の古くからの慣習が法律で禁止されたくらいで廃れるはずがなく、坪は不動産の世界でしっかりと生き残っています。

戸建て

土地取引ではほとんどの場合で土地面積の表記で坪数が併記され、販売価格を坪数で割った坪単価も明示されますし、戸建においても土地面積と建物面積の両方で坪数が併記されている事例がかなり多くなっています。㎡よりも坪の方が広さをイメージしやすいという人も多いのかもしれません。

売買仲介の営業にとって担当エリアの土地相場を坪単価で把握しておくことはスムーズに仕事を進めるための絶対条件となります。また戸建住宅においては、延べ床面積である建物面積とは別に地面に接する部分の広さを意味する「建坪」という言葉があり、家の大きさを判断するうえで重要視されています。

マンション

私は不動産業界の中でもマンションにかかわっていた時期が圧倒的に長いのですが、新築マンションの場合、販売価格の総額を販売面積全体で割った「平均坪単価」が意外に重要でした。

㎡から坪への換算方法

坪というものは正式な表記ではないため、㎡から坪への換算には駅からの距離のような正式な計算方法が定められている訳ではありません。恐らく大半の業者で行われているのは以下の方法だと思います。

㎡×0.3025=坪数

この場合表記するのは小数点以下2桁までで、3桁以降は切り捨てます。

ちなみに「1坪=畳2枚」というのはあくまで目安であって、「1畳」の広さが正式に決まっているわけではありません。そのため私は洋室の「約〇帖」はかなり適当に決めていました。

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〖投資用〗失敗しない物件の見つけ方には3つのポイントがある

最近になって「かぼちゃの馬車」「レオパレス」「ミサワホーム」「ダイワハウス」等々、不動産に関する様々なトラブルや施工不良問題がニュースを賑わせています。これらのほとんどは投資用の賃貸物件で発生しています。

ちょうどそんなタイミングに最近お世話になっている株式会社さくら事務所より「~失敗しない物件の見つけ方~」と銘打った投資物件目利きセミナーのご案内を頂き、いい機会と思い参加してきました。

買い時ではないが物件しだい

今後発生することが確実視されている人口減少や極端な少子・高齢化により、不動産に関しては空き家の大量発生や都心部での廃墟マンションの出現などといった悪いはなしばかり予想されています。

セミナーの冒頭で講師の長嶋修氏もこれから悪い状況ばかりになるということで「今は不動産の買い時ではない」と断定しました。しかし不動産は個性的な売主と買主の相対取引であることから、投資の成否は「物件次第」とも付け加えています。

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失敗しない不動産の三条件

無料のセミナーにどこまで期待できるか半信半疑でしたが、不動産をめぐる社会情勢について講師からマシンガンのごとく最新情報が提供され大いに勉強になりました。最後に「投資物件で失敗しない3要素」ということで締めくくられており、その中には私にとってノーマークだった要素も含まれています。

立地

駅前物件私自身も不動産で最も大切なのは立地であると思っていますが、東京一極集中・共働き世帯の増加・車離れの進行といった社会情勢の中で立地の重要性は以前と比較にならないくらい上がっているようです。

地価がニュースになるたびに銀座が取り上げられますが,同じ銀座であっても道路数本隔てれば地価は全く違ったものとなります。多くの人にとっては「時間」が最優先事項となり、駅からの距離が1分違えば単価が100万円単位で変動します。

駅徒歩10分を超える物件はきついというのが私が営業をしていた際の感覚ですが、現在ではこれが7分くらいになっているようです。

コンディション

建物のコンディションが重要なのは当たり前ですが、これを事前に見抜くのは至難の業です。

駅前物件不動産取引時の建物状況調査(インスペクション)の活用や不動産総合データベースの整備など様々な政策も採られており、それによってこれまでの築年数一辺倒の評価から変化してきているようですが、一般ユーザーへの恩恵はほとんどないように思います。

講師の長嶋氏も触れたようでどんな大手の物件でも施工ミスはあるもので(確率は下がる)、不動産の購入においては運と勢いは馬鹿になりません。

自治体

セミナーでは千葉県流山市の子育て世代向け政策により若年層の人口が増加した事例が紹介されていましたが、この自治体という要素は私にとっては全くノーマークだったポイントです。

自治体

「公営ギャンブルがある自治体は行政サービスが充実している」「一度府中市に住むと他で住めなくなる」といった話は耳にしたことはありますが、単なる噂話としてスルーしてしまい特に自治体について検証してみたことはありませんでした。

今後調べてみる必要がありそうです。

なぜコンクリートの中からコーヒーの空き缶が出てくるのか

セミナーの冒頭でマンション内で発見された様々な問題個所の写真が紹介されていましたが、その中に躯体のコンクリートの中にコーヒーの空き缶が埋まっていた事例がありました。

こういった事例はこれまでいくつも発見されていますが、何でこのようなことが発生するのでしょうか。

殆どの工事現場では10時と15時に「一服」ということで15分~30分程度の休憩時間が設けられ、この際に職人はその場で腰を下ろして煙草を吸い缶コーヒーを飲むというのが一般的ですが(職人は缶コーヒーが大好き)、飲み終わった缶はその場に置きっ放しということが多かったように思います。(指定された場所以外での喫煙を禁止している現場もある)

工事現場工事現場の床はコンクリートのガラや鉄筋の切れ端、木片、土や埃と様々な物が落ちているため定期的に「雑工」と呼ばれる人たちが入って清掃を行いますが、「どうせ雑工さんが片付けてくれるだろう」という意識が職人の中にあるのではないかと思います。

コンクリートを打設する前に床面は厳重にチェックしますが、こういった類の物が網の目のように組んだ鉄筋の中に落ちてしまえば取り出すことは不可能で、そのままコンクリートを流し込むためこのようなことになるのです。

大手といえど現場の職人の習性が変わるわけではないので、これはどこの物件でもありうる話ではないかと思います。

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「NGT48騒動について元・不動産会社社員が問題視する2つのこと」への補足

NGT48騒動をめぐる報道に関する疑問点を先日WEB媒体(日刊住まい)に投稿したところ、AKB関連のまとめサイトにも数多く取り上げられるような想像もしていなかった反響をいただきました。「日刊住まい」は芸能誌ではないためどうしても書ける内容に限界があり、今回はそういった制約のない自分のブログで補足したいと思います。

自分の記事でAKB関連まとめサイトが賑わっていた

NGT48メンバーに対する暴行事件に関して被害者の山口真帆さんが自室の向かい側の部屋から出てきた男に暴行を受けたと証言しており、事件発生時その部屋に住んでいたのが一体誰なのかという点が大きな問題となっています。

AKB劇場

AKB劇場のある秋葉原のドンキホーテ

この部屋は「もともと事件への関与が疑われているNGT48メンバーの住居だったが1年半前に退去して現在は加害者が借りている 」という報道がなされ、運営もこれを認めました。しかしまともな不動産取引においてこのようなことはまずありえないことであり、このことをいつも記事を掲載していただいている日刊住まいに投稿したところ大変な反響となり、AKB関連のまとめサイトも賑わうことになりました。

NGT48騒動について元・不動産会社社員が問題視する2つのこと | Sumai 日刊住まい

記事が配信された日はたまたま病院に行っていましたが、待合室で何気なくスマホを見ていると何と「住宅情報サイトがNGT事件の核心に迫る記事を掲載」という見出しがあるではないですか。開いてみるとまぎれもなく私自身が一週間前に投稿した記事が取り上げられており、病院内ということもあって動悸を感じました。(日刊住まいは厳密にいうと住宅情報サイトではないので、「俺以外にNGTについて書いた奴がいたのか?」と一瞬思った)

住宅情報サイトがNGT事件の核心へ迫る記事を掲載 : ROMれ!ペンギン(AKB48まとめ)

多くの人が筆者のイイタイコトを正確に把握していた

私の記事に関しネット上で様々な書き込みがなされていましたが、多くの人が筆者のイイタイコトを正確に読み取っていたことには正直言って驚かされました。

「つまり
①メンバーの部屋で、犯人は当日メンバーの部屋に遊びにきていた
②メンバーか運営からその部屋が空くことを聞いて入れ替わりで犯人が入居した
どちらかだね
たぶん①」

 まさにその通りだとスマホを見ながら呟きました。

ただ抜粋された記事の中で「中略」とされているところにも実は重要なポイントがあります。「〇〇マンションで空き室が出たら教えて」という依頼を業者は基本的に受けないのです。

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「中略」とされた部分にも重要なポイントがある

ネット上の書き込みの中には「寮としているマンションが既に特定されているのだから、〇〇マンションの〇号室が空いたら教えて、と不動産会社に依頼しておけば大丈夫」という趣旨のものがありましたが、実はこういう依頼を不動産会社のまともな社員は受けません。

問題の部屋を仮に「鶴間マンション805号室」として話を勧めます。

物件情報はどの不動産会社からも照会可能

賃貸物件の営業をしていると「〇〇マンションで空きが出たら教えて」という依頼を何度となく受けますが、軽々しく引き受けてしまうと後で大変なことになります。

不動産会社不動産の情報は売買も賃貸も所定の流通機構に登録しなければならないという定めとなっており、免許を受けた不動産会社ならどこの業者でも鶴間マンションの空き情報を照会することは可能です。しかし解約情報はいつ出されるかわからず、確実に押さえるためには無数の物件の中から鶴間マンションに常に張り付かなければなりません。

万一取り逃がしてしまえば罵詈雑言を浴びせかけられるのは必至で、多忙な中でこんな割の合わない商売はありません。だからこういう依頼をまともな社員は受けないのです。

該当物件の管理会社に依頼したらどうなる?

鶴間マンションを管理している業者の場合、当然ながら空き情報(解約予告)が出されればすぐにわかります。それならこういう会社に依頼しておけばいいかというとそういう訳ではありません。

大型マンション賃貸物件を管理している業者には賃貸管理に特化して仲介業務を行っていない会社と、賃貸管理に加えて仲介業務も実施している会社の二通りあります。大型マンションの場合は前者である場合が多いのですが、仮に後者であった場合はエンドの客でも問い合わせをすることが可能です。しかしそうであっても「鶴間マンションの805号室が空いたら教えてください」という依頼を業者が受けてくれるでしょうか。

管理会社鶴間マンションを管理している会社であれば805号室がどういう部屋かよくわかっています。その部屋を直接指定する者などNGTメンバーのストーカーで間違いなく、情報を流してしまえば後で確実に大トラブルになります。わずかばかりの仲介手数料のためにそういう危険な行為をすることがあるとはとても思えません。

運営の発表が事実とは思えないさらなる二つの理由

「山口さんの向かいの部屋を加害者が借りて住んでいた」というのは通常の不動産取引ではまずありえないということは日刊住まいの記事をお読みいただければわかると思いますが、仮に事実であれば以下の2つ疑問が新たに発生します。暴行以外の事件の主要部分に関して運営は「山口さんの勘違い」で収束させたい意向が感じられますが、どちらも「勘違い」では説明がつきません。

何で運営は山口さんに説明しなかったのか

暴行事件が発生したのが昨年の12月8日で、今年の1月8日に山口さん自身がSNSで発信したことで事件が発覚しました。山口さんはその中で「違う男が向かい側のメンバーの部屋から出てきた」と述べています。

しかし部屋を加害者が借りていたのが事実であれば、向かい側が既にメンバーの部屋ではなくなっていたことを運営は山口さんに説明して納得させることができたはずです。

お向かいさんが変わったことに山口さんが1年以上気付かないなんてありえない

共同住宅であるマンションではどのような生活サイクルであろうが同じフロアの人としょっちゅう顔を合わせることになります。お向かいさんが変わった(それもメンバーから一般人に)ことに一年以上気が付かないなんて普通ありえません。

事件当日もAKSが借主だったと考えるのが自然

「山口さんの向かいの部屋は事件の加害者が借りて住んでいた」という文春の報道や運営の発表には不自然なことがあまりにも多すぎます。

19年間の実務経験を持つ不動産ライターとしてあらゆる局面を冷静かつ客観的に検証してみましたが、問題の部屋に関しては事件当日もAKSが借りていたと考えるのが最も自然ではないでしょうか。

この問題に関しては「不手際」「コミュニケーション不足」「認識の甘さ」といった言い訳は一切通用せず、「真実」か「意図的な嘘」のどちらかしかありません。

私の予測が事実であった場合、当然ながら「運営は何でこのようなことで嘘をついたのか」という疑問が発生して疑惑がますます膨らみます。どのくらい信用して良いか全くわかりませんが、とりあえず「第三者委員会」の調査結果が待たれます。

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◆「第三者委員会」の報告書はツッコミどころ満載だった

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◆乃木坂46のアンダーライブに行

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ってきた

 

 

 

 

 

 

 

〖送致〗NGT48を巡る騒動で感じた7つの疑問点と新たなコメントの問題点

 

先日発覚したNGT48メンバーに対する暴行事件には日ごろ48グループにあまり関心を持っていない私も驚かされました。一般ニュースでも取り上げられるほどの事件でしたが、運営がひたすらだんまりを決め込んだために情報が錯綜して現在では完全なカオス状態となっています。今回は騒動で感じた7つの疑問点と新たに発表されたコメントの問題点をご紹介します。(敬称は全て略します)

暴行事件の概要

昨年12月8日、NGT48のメンバー山口真帆が公演を終えて自宅へ帰宅した際に玄関先で待ち伏せしていたファンの男2人と鉢合わせになり、口を塞がれたり顔を掴まれたりするなどの暴行を受けました。

早朝

今月8日~9日早朝にかけて山口自身がSNSで発信したことで事件が発覚しましたが、その中で「あるメンバーに公演の帰宅時間を教えられ、あるメンバーに家・部屋を教えられ、またあるメンバーは私の家に行けと犯人をそそのかしていた」と告発し、また「違う男が向かいの部屋(メンバーの部屋)から出てきた」と述べています。

これが事実であればグループ内に暴行事件の共犯者がいたということになります。ネット上で犯人探しが始まり、特に二人のメンバーに疑いがかけられました。

一部スポーツ紙に「関係者談」を連発

NGT48の運営は発生から一か月間事件を公表せず発覚後も沈黙を続けますが、その一方で懇意にしている媒体を利用して世論の鎮静化を図ろうとしており、一部スポーツ紙に「関係者談」が度々掲載されました。

最も焦点となる事件へのメンバーの関与については「警察の捜査の結果メンバーの関与は認められなかった」と強く否定し、加害者グループが山口の自宅を突き止めたことに関しては「送迎バスを追跡された」からだとして情報漏洩を否定しています。

運営が初めてメンバーの関与を認めた

事件発覚後も沈黙を続けてきた運営は10日夜になってHP上にコメントを掲載し、その中で「メンバーの1名が、男から道で声をかけられ、山口真帆の自宅は知らないものの、推測出来るような帰宅時間を伝えてしまった」ということでついにメンバーの関与を認めました。

しかしNGT48の運営側からの発表はこれ以降なく、現場責任者であるはずの支配人も姿をくらましたままとなっています。

週刊文春が騒動に参戦してきた

混乱を極めた状況の中で「テレビ・新聞では報じていない核心に迫ります」として騒動に参戦してきたのが「文春砲」で知られる週刊文春です。12日の「直撃!週刊文春ライブ」で文春が報じた内容は大きくまとめると以下の通りです。

・噂になっている2名のメンバーに関しては携帯電話の通信履歴に関与を示すような内容はなく、事件に無関係であることが分かった。

・加害者グループは1年以上前から事件現場となったマンション内にNGT48メンバーとの「接触活動」を目的に部屋を借りていた。

・運営の今村支配人は加害者グループのメンバーを嫌っていた。

犯行グループが同じマンション内に部屋を借りていたという事実には驚かされましたが、それ以外に関してははっきり言って運営に忖度したとしか思えない内容でばかりです。

文春がスクープを報じると直後からネットが大荒れになるのが通常ですが、この時は全くの無風状態で「これで事件の謎が解明される」と期待した多くの人を拍子抜けさせたことは間違いありません。

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巨大な闇の存在を感じる7つの疑問点

事件に関しては様々な疑問点が挙げられていますが、私が疑問に思うのは以下の7点です。メンバー・運営・加害者グループ・週刊文春の4者が複雑に絡み合った巨大な闇が背後にあると想像できます。

重要な点をぼかしたコメント

最も重要なのが「メンバーの1名が、男から道で声をかけられ、山口真帆の自宅は知らないものの、推測出来るような帰宅時間を伝えてしまった」という部分です。

「マンションの部屋番号までは教えていないが帰宅時間は伝えた」とかろうじて解釈できますが、「声をかけられ」た場所がどこであるかによって話は大きく変わります。肝心な点をわざとぼかしたとしか思えません。

なぜ「バスを追跡した」だったのか

加害者グループに山口の自宅を特定された原因について「関係者談」では当初「メンバーの送迎バスを追跡した」と説明していましたが、加害者グループは同じマンション内に部屋を借りていたのですからそもそもバスを追跡する必要などありません。運営は何でこんな虚偽情報をスポーツ紙に吹き込んだのでしょう。

部屋の特定は情報漏洩がないと無理

NGT48の運営はマンションのワンフロアまるまる借り切って寮として使用していたようです。加害者グループが同じマンションの部屋を借りているとしてもフロアが違えば内部の様子を探ることはできず、情報の漏洩がない限り山口が住んでいる部屋を突き止めることはほぼ不可能です。

「厄介者」に対する対策がない

今回の加害者グループのような「厄介者」が同じマンション内に部屋を借りていたということはメンバーの安全という点で大変な脅威で、運営がこれだけの情報を1年間知らなかったとは考えられないのですが、それに対する対策が採られた形跡がありません。

通信記録がないだけでシロなのか

山口の証言から加害者グループの男たちはNGTの一部メンバーの部屋に日常的に入り浸っていたことが伺えます。

文春は「携帯電話の通信履歴に関与を示すような内容はなかった」ことから問題の2名が「事件に無関係であることが分かった。」としていますが、仮に部屋に出入りできる関係であったとすれば携帯電話のやり取りなど不要で、通信履歴がなかったことだけで「無関係」であると断定はできません。

NGTと利害関係がないはずの週刊文春がなぜ忖度したのか

現在の状況ではNGT48に肩入れをするようなことをすれば世論の袋叩きに遭うことは明らかで、それなのにNGTと利害関係がないはずの週刊文春があのような突っ込みどころ満載の運営寄り報道をしたのでしょう。

そもそも文春の記者は新潟で現地取材をしているのか

文春の記者が新潟を訪れて現地取材を本当に行ったのかということ自体についても疑問の声が寄せられています。公式Twitterで「取材も佳境に入りました」といういかにも新潟入りしたような投稿がなされていますが、添付されている写真は新潟駅ではなく長岡駅停車中の新幹線で、しかもなぜかその後削除されています。

運営が発表した新たなコメントの問題点

ここまで書いたところでNGT48のHP上に下記内容のコメントが掲載されました。

・NGT48のメンバーの中に違法な行為をした者がいたのであれば、加害者たちと同じように送致されるはずが誰も送致されていない。従ってメンバーの中に違法な行為をした者はいない。

・真相究明のため弁護士や有識者等の専門家による第三者委員会による調査を実施する。

・支配人を交代する。

「送致」というのは逮捕された容疑者の身柄や証拠を検察官に送ることを意味しており、このような言葉を使用している点に何とも悩ましいものがあります。ひょっとするとメンバーの関与を認めた前回のコメント時から姿勢を変えたのかもしれず、今後は「逮捕者が出ていないのだからメンバーの関与はなかった」という話法で押し通すのかもしれません。

いったい何を守ろうとしているのか

「関係者談」ということで繰り返し偽情報をつかまされたスポーツ紙は今や完全に態度を変えたようで、本来なら48・坂道グループの広報誌のような存在だった日刊スポーツまで強い調子でNGTを追求するようになりました。

真偽不明な情報が錯綜している現状を打開して白黒をはっきりさせるには運営が公の場で説明するしかないのですが、運営には依然としてその考えはないようです。そこまでしていったい何を守ろうとしているのでしょうか。

※メンバーの成人式が行われる神田明神で囲み取材が行われたようです。しかし警察の捜査や第三者委員会を口実として肝心な質問への回答を拒んでおり、到底納得できるようなものではありませんでした。

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◆乃木坂46の全国握手会に参加してみた

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◆メンバーの成人式が行われる神田明神の記事

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◆年末に札幌で発生した爆発事故の真の問題点とは

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〖事情通〗マンションの2025年問題を避けるには物件探しで「ババを引かない」ことしかない

最近マンションに関する様々なセミナーに参加する機会を頂いていますが、そこで必ず耳にしたのが「2025年問題」という言葉です。今回はマンションにおける2025年問題をご紹介しますが、ここで発生する諸問題から身を守るには物件探しで「ババを引かない」ということしかないようです。

大阪万博が開幕するころ日本は大変なことになっている

大阪万博開催決定というニュースが飛び込んできたことにより急に脚光を浴びることとなった2025年ですが、実はそれ以前から様々なことで取り上げられており、万博が開幕するころの日本は恐らくとんでもないことになっているであろうと予測されています。

第二次大戦直後のベビー-ブームで誕生した「団塊の世代」と呼ばれる人びとが全て後期高齢者となるのがこの年で、これまで国を支えてきた人々が逆に給付を受ける側に回るため、これにより介護・医療費などの社会保障費が急増すると懸念されています。

この頃になると現在よりも人口が大幅に減少しており、その一方で国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という人類がこれまで経験したことのない『超・超高齢社会』となることから様々な問題が発生すると考えられ、これらを称して「2025年問題」と呼ばれています。

2025年になるとマンションは建物と居住者の「2つの老い」にさらされ、それにより様々な問題に直面すると予想されています

空き家の大発生

長らく危惧されてきた人口の減少がついに現実のものになり、需要は確実に減少しているにもかかわらず新築マンションの供給は変わらずに続いています。これだけでも「やばいよやばいよ」という気持ちになりますが、ここに居住者の高齢化という問題が加わるとさらに大変なことになるのです。

終の棲家であるマンション

最近ではマンションを終の棲家と考える人が多数を占めるようになりましたが、居住者が人生を全うした後の部屋をどうするかということが新たな問題になります。残された部屋は基本的に相続人が何とかするしかありませんが、自分で住むこともできなければ売ることも貸すこともできない「どん詰まり」の状況が今後大いに増えると考えられます。負の資産を抱え込むくらいならはなから相続を放棄するという手段もありますが、そうなっては管理費等の請求先がない状態となります。

こういったことが積み重なり、今後の日本では空き家が大発生することが確実視されているのです。

廃墟マンションが都心部にも出現

2025年になるとマンションの総戸数が700万戸を突破しますが、それと同時に建物の高経年化が進行し、築50年超のマンションが32万戸を超えます。一方でマンションの内部では60歳以上の世帯主が全体の70%を超えると予想されており、孤独死が頻発しても不思議ではない状況です。

大規模修繕工事を実施中のマンション建物はボロボロでも修繕積立金が枯渇していて、それでも区分所有者の大半が年金生活者という状況では値上げは難しく、そうなるとそのマンションは建替えどころか大規模修繕も難しいという状況となります。

こういった問題が発生するのは過疎化が進行した地方のマンションと考えがちですが、実は2025年頃には都心部でも廃墟マンションが出現すると予想されています。

さらに2027年以降になるとタワーマンションの多くが築30年超となり、大規模修繕が難しいことから様々な問題が露呈することになります。

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物件探しで「ババを引かないようにする」しかない

マンションの廃墟化を防止するため、容積率を優遇することにより少しでも建替えをしやすくするよう様々な政策が検討されています。しかしそういうような社会情勢になっても恐らく新築マンションの供給は続いていると予想され、「空き家の大量発生」や「廃墟マンションの出現」という世の中の大きな流れは変わらないと思います。マンションに長く関わってきた者にとって目を背けたくなる話です。

管理の行き届いたマンションどうやら2025年においてマンションは完全に2極分化し、管理の行き届いた一部の優良物件とそれ以外という具合に分かれてしまっていると思われます。セミナーでは様々な策が提案されていましたが、個々のレベルで出来ることとしては「一部の優良物件」に住むことを目指すしかなく、そのためには物件選びの際に「ババを引かない」ようにするしかありません。

大手が管理している大規模物件

ネット上に氾濫している「買ってはいけないマンションの見分け方」という類の記事がいかに現実離れしたありえないもので、不動産取引の実務について無知な人によって書かれたものであるかということはこれまであちこちで書いてきました。

「買ってはいけないマンション」を見分けるのは不可能!? 7つの理由とは | Sumai 日刊住まい

不動産業界で19年働いて分かった!「マンションを管理で買う」のは簡単ではない | Sumai 日刊住まい

「マンションは管理を買え」が現実的には難しい理由って? | Sumai 日刊住まい

マンションの表も裏も見てきた私としては「大手が管理している大規模物件ならババを引く確率が低い」ということしか言えません。

格付け制度の導入しかないのでは

マンションの管理の良し悪しを外部の人が見抜くことは困難で、「シビアな目でしっかり選べば中古マンションでも良い住まいを手に入れられる」というようなものではなく、そのためマンションの購入は新築でも中古でも「イチかバチか」という要素があります。

不動産取引においてこのような博打的な部分をできるだけ避けたいものですが、そのためにはマンションの管理状況を中立的な立場から格付けするような専門機関を立ち上げるしかないのではないかと私は思っています。

管理組合から依頼があれば専門的な視点で管理状況をチェックし、何らかの形で格付けを与えるというもので、この評価が高ければマンションの資産価値が高まるため、自信のある管理組合は争って利用すると思われます。一方で格付けのないマンションはその分だけ資産価値が下がるため何らかの措置を取らざるを得なくなり、これによって管理会社の淘汰等、様々な変化が進行するのではないかと思っています。

ご賛同いただける場合はSNS等で拡散していただけたら幸いです。

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◆中古マンションの管理の良し悪しを事前に見分けることは不可能

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◆それでもマンションは借りるより買った方がいい

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◆「中古マンションの狙い目」とは?

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〖悲観〗「100年マンション」出版記念セミナーに参加し、せめて自分のマンションだけは何とかしたいと思った

先日ご紹介した「100年マンション」の出版記念イベントとして10月14日(日)に開催された一般向けセミナーにお招きを頂いたので参加してきました。日曜の午前中という日程でありながら予想外の盛り上がりでしたが、その分だけマンションの将来に不安を持っている人は多いのかもしれません。

日曜の午前中なのに熱気が凄かった

「100年マンション」では今後の日本で予想される社会情勢に中でマンションの資産価値を維持するための方法が書かれています。資産として購入したマンションにずっと住み続けるためには長寿命化して廃墟化を避けなければなりませんが、そのためには管理組合がしっかりと機能する必要があります。

「100年マンション」

空き家の増加や老朽化マンションの増加といった問題はまだまだ社会全体で共有化されているとはいいがたいのですが、日曜日の午前中にも関わらず大きめの会議室がほぼ埋まっていました。実際に管理組合の役員を務めているという方が出席者の大半であるようで、それだけ危機感を持っている方が存在することを表しています。

伝説のスーパー理事長の登場

伝説のスーパー理事長の登場第一部では本の中で管理良好マンションの筆頭として紹介されている「イニシア千住曙町」管理組合副理事長の應田(おうた)治彦氏が登場し、かつて理事長時代に実施した組合運営に関する様々な施策について説明していました。

「マンションオタクが趣味でやっていた」

「イニシア千住曙町」については本を読むまだ全く知りませんでしたが、初代理事長として様々な改革を実施した應田氏は一部の人々の間で「カリスマ理事長」と呼ばれているようです。

使命感や使命感といったものではなく、「マンションオタクが趣味でやっていたようなもの」と言い切っていたのが印象的です。

「議案書は作品である」

應田氏の発言の中で最も印象に残ったのが「議案書は作品である」というものです。

イニシア千住曙町では「マンションオタクの展示場」ということで管理組合のHPが開設されていて、そこでは管理組合の様々な情報が開示されています。「作品は多くの人に見てもらいたい」ことから総会議案書や理事会の議事録まで一部公開されていますが、私も閲覧してみてその内容に驚かされました。

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懇切丁寧すぎるといってもよいような議案書や、国会の会議録のように話し言葉をほぼそのまま文字に書き起こした議事録など管理会社のフロントが絶対に作らない内容となっており、組合主導ということがどこまでも徹底されているようです。

一般化するのは無理な事例だと思う

通常のマンションでは議案書も議事録も管理会社から出された「案」を組合が承認するという流れで作成しますが、こんなところまで組合主導が徹底したイニシア千住曙町はやはり強いと思います。

しかしこれはそういうことが出来るメンバーが揃ったことによる奇跡のような事例で、一般化するのは無理ではないかと思います。

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ますます暗い気持ちになる「管理組合をとりまく現状」

長嶋修氏が登場

第二部では「100年マンション」の著者である長嶋修氏が登場し、今のマンションを取り巻く現状について説明がありました。

「管理組合なし」が6.5%「修繕積立金なし」が5.5%

今のマンションを取り巻く現状老朽化マンションの急増と空き室の急増という不動産業界の嫌な話は最近特に頻繁に耳にしています。管理組合が機能していなかったり修繕積立金が不足しているという話も決して珍しいものではありませんが、「管理組合がないマンションが6.5%、修繕積立金をとっていないマンションが5.5%」というデータには驚かされました。

マンション業界の将来は私が思っているよりも暗いのかもしれません。

資産価値に管理状況は反映されていない

長嶋氏が度々指摘しているように中古マンションの価格を設定する場合は築年数と広さが基準となり、管理の良し悪しが反映する余地はまったくありません。潤沢な資金を蓄えたマンションとほとんどお金が積み立てられていないマンションが同じ土俵で評価されるというのは確かにおかしく、長嶋氏は取引時に管理組合の情報を開示することの義務化を主張しています。

しかしいくら情報が開示されてもその中身を理解できなければ意味がありません。私のみたところマンション業界の人材のレベルは「新築≧管理>>>>>>>流通」であり、仲介会社の営業マンのでは資料を理解することは無理です。

せめて自分のマンションだけは何とかしなければならない

マンション業界の将来が暗いということであれば、せめて自分が住むマンションだけは何とかしなければならないということになります。

「後継者は発掘するか他から連れてくるしかない」

マンションの管理というものは「人」というものに負う部分が大きく、「自分がいなくなったらどうなるか?」というのがセミナーに出席している人に共通する悩みであったようです。

たまたま出席していた港区の有名タワーマンションの理事長が意見を求められ、「後継者は発掘するか他から連れてくるかしかない」と言っていたのが印象的でした。

「一流の組合には一流のフロントが配置される」

こういったセミナーでは管理会社は悪者にされがちなのですが、担当者に対する不信感から「管理会社を変えようと思う」という出席者に対してむやみに変えない方が良いとアドバイスしていたのは大いに賛成です。マンション管理というのは担当フロントの個人商店のような要素が大きく、担当者を変えれば内容は一変します。

「管理会社は鏡のようなもので、一流の組合には一流の社員を配置する」とイニシア千住曙町の應田氏が発言した通りです。

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◆「100年マンション」を読んだ印象

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◆中古マンションの狙い目として築年数より大切なもの

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◆家は借りた方がいいのか、買った方がいいのか?

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◆「マンションは管理を買え」は無理である理由

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〖書評〗「100年マンション」深入りを避けていたものを目の前に突き付けられた

今回は株式会社さくら事務所より献本していただいた長嶋修著「100年マンション」をご紹介します。今後の日本で予想される社会情勢に中でマンションの資産価値を維持するための方法が書かれていますが、深入りを避けていたものをいきなり目の前に突き付けられたような感覚になりました。

2031年にマンションはこうなっている

f:id:minamimachida0706:20181005233304j:plain「100年マンション」は全4章で構成されており、第1章では2031年までにマンションの世界で起きると予想されることが年表形式で述べられています。人口減少や少子・高齢化、建設済みマンションの戸数や築年数分布というものは既に確定しており、ここに今後予想される政策や経済動向を織り込めばかなりの精度で将来を見通すことができます。

個人的にこの本は第1章が全てであるように思います。

空き家が社会問題化

全国に存在する空き家の数は1000万戸を突破して6.6戸に1戸が空き家とされていますが、これは先進国の中では断トツです。

今後人口が減少していくことが確実な状況でありながら新築住宅の分譲は依然として続いており、今後空き家は加速度的に増加すると思われます。

建て替えが進行せず

空き家の増加と住民の高齢化は管理不全に直結します。築50年超のマンションが32万戸を超えるという状況にありながら現実問題として建て替えはほとんど進んでおらず、それどころか今後は積立金不足で必要な修繕もできないようなマンションが増加すると考えられ、著者は2025年には「廃墟マンション」が都市部に出現すると予測しています。

タワーマンションが次々と廃墟化

このような状況においてマンションは「価値維持ないし上昇」「徐々に価値を下げ続ける」「無価値あるいはマイナス価値」に三極化して格差が拡大します。多くのタワーマンションが築30年を迎える2027年にはタワーマンションの廃墟化が露呈し、さらにこの動きが加速化した2031年になると「立ち入り禁止区域」や「立ち入り禁止マンション」の発生を予想しています。

空き家の増加や老朽化マンションの建て替えについて関心は持っていましたが、社会問題化するのはまだまだ先のことだと漠然と思っており、なるべく見ないようにしていたものをいきなり目の前に突き付けられたような気分です。

総量規制なんて考えたこともなかった

様々な問題が表面化しているにも関わらずマンションが増え続けていることが問題をややこしくしているのですが、「住宅総量目安」「住宅供給目標」といった住宅の総量規制がないのがすべての根源であると著者は第2章で指摘しています。諸外国では当たり前のようにあるということですが、私にとってはこれまで全く考えたこともないアイデアでした。

住宅業界は自動車と並んで裾野が広く新築住宅の建設は経済波及効果が大きいとされ、そのため不景気の際に住宅政策は景気刺激策の柱となります。税制上の優遇措置等様々な手が打たれるため、新築マンションの販売をしていた時代は「住宅を買いやすくするため政府がこれだけのことをやってくれるのに、これを使わない手はないでしょう。」というのが必殺の営業トークでした。

必要のなくなった施設を買収してマンションを建てることはその土地の価値を再生するもので、マンションの供給は世のため人のためであると信じていましたが、どうやらそんなものではなかったようです。

深入りを避けていた問題を目の前に突き付けられた

空き家の増加や老朽化マンションの建て替え問題については気にはしていましたが、様々な政策がとられていることもあって「落ち着くところに落ち着くだろう」と何となく考え、それ以上深入りしていなかったというのが正直な話です。マンションに関しては売る側も管理する側も経験していますが、かつて業界にいたものとして廃墟となったマンションが林立する姿なんて想像したくないじゃないですか。

しかしそれよりも酷い状況を覚悟しなければならないのかもしれません。都市部のマンションが廃墟になるのであれば、リゾートマンションがほぼ叩き売り状態になっている越後湯沢は一体どうなるのか心配です。

疑問に感じる部分もあった

第1章は私にとって衝撃的な内容でしたが、第3章~第4章では疑問に感じられる点もいくつかありました。

「先進事例に学ぶ」は現実離れしすぎている

第3章では管理組合の活動状況が良好で素晴らしい成果をあげている事例として総戸数497戸~707戸の超大型マンションが5例紹介されています。

私は大手と中小の2つのマンション管理会社で約7年フロント業務に従事し、数多くの管理組合を見てきました。「マンションの価値は新築時に決まるのではなく、管理組合の運営によって創出されていく」というのは大いにごもっともなのですが、こちらで紹介されている事例は現実離れ過ぎていて一般のマンションではほとんど参考にならないのではないかという印象を持ちました。

一般会計の収支を数千万円単位で改善するというのは規模が大きい超大型マンションだからできることです。私の場合は数十戸から最大でも百数十戸という規模のマンションまでしか経験がありませんが、収支を数十万円改善するだけでも様々な調整で大変だったことを記憶しています。

組合主導で様々な活動をすることも様々な専門知識を持った意識の高い組合員も数多くいる超大型マンションだから可能なことであり、役員のなり手を確保するだけでも苦労する一般のマンションに比べればはるかに有利です.

「限られた情報から優良な中古物件を探す」のは無理

第4章では「ずっと資産になるマンションを創るために」16項目の提言がなされており、その中で数ある中古マンションの中から優良なマンションを選ぶための手段として「総会や管理組合の議事録」「長期修繕計画」といった書類を閲覧することを勧めています。しかし「まだ買うか買わないかわからない」状態でこれらの資料を入手して短期間で内容を理解するのは一般の方には不可能だと私は断言できます。

sumaiweb.jp

管理状況を把握するのは管理会社のフロントであってもなかなか大変で、担当を引き継いでから1~2か月くらいかかります。外部の人が資料だけで管理の良し悪しを判断しようなどしていると、その間に物件そのものがなくなってしまいます。

今後掘り下げるべきかスルーするか、誠に悩ましい問題

不動産ライターとしては実務経験者だからわかる不動産の深い話を書くよう心がけていますが、本書が指摘した問題はあまりにも深くて重い問題で私の手に負えないようにも思います。

今後掘り下げるべきかスルーするか誠に悩ましい問題ですが、まずは自分が住むマンションが廃墟化しないよう注視するところから始めたいと思います。

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◆中古マンションを検討する際に築年数よりも大事なこと

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◆中古マンションの購入時に管理の良し悪しを見抜くコツはあるのか

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◆家は狩るべきか買うべきか?

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〖事情通〗不動産会社の選び方「社名が漢字かカタカナか」

今回は「不動産会社の選び方」をご紹介します。私の19年間の業界経験の中から発見したもので、単純明快で分かりやすい上に賃貸・売買の両方に通用します。ネットで「不動産会社の選び方」と入力して検索すると山のようにヒットしますが、恐らくそのどこにも書かれていない内容だと思います。

不動産会社の簡単な見分け方

駅前の不動産会社

クイズ番組などでよく見るのですが、全国の不動産会社の店舗数は何とコンビニの数より多いそうです。私は各地の神社や寺院を訪れて御朱印を頂くことを趣味としていますが、どこの駅で降りても駅前には大抵不動産屋があり、「こんな所にも!」と驚かされることが常となっています。もはや完全な過当競争と言ってよく、この業界の離職率の高さの最大の原因はここにあるのではないかと思っております。

これだけ沢山の業者があると、お部屋探しをする側にとっても、どの会社を選べばいいか迷ってしまうはずであり、何らかの見分け方が必要だと思います。

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社名が漢字のマンションディベロッパーは超大手の場合が多い

大手のモデルルーム

不動産会社には大きく分けて社名が漢字の場合とカタカナの場合の二通りあります。(アルファベットはカタカナとします。)

マンションディベロッパーを見るとわかりやすいのですが、三井不動産、住友不動産、三菱地所、野村不動産といった社名が漢字の会社は旧財閥系に代表される超大手企業グループに属している場合が多いように思います。当然のことながらグループ全体では超優良の財務体質で、ちょっとやそっとのことではびくともしない強靭な体力を誇っています。

ちなみにライオンズマンションを展開する大京の場合は財閥系の会社ではありませんが、現在ではオリックスの傘下に入っています。

それに対して社名がカタカナの会社はどちらかというと新興勢力です。営業力の強さでのし上がってきましたが、企業としての体力面ではやはり財閥系の会社にはかないません。

万が一の際の対応に雲泥の差が出る

中小のモデルルーム社名が漢字かカタカナかで販売するマンションの品質が違ってくるとは思いませんが、何かとんでもない問題が発覚した場合の対応に如実に差が現れます。

近年、横浜市都筑区と西区で杭の長さが足りずに硬い岩盤まで到達していなかったことが原因で、マンションが傾いたという問題が発生しました。(西区の方はなぜかマスコミにほとんど取り上げられていない)どちらも財閥系の社名が漢字の会社が分譲したマンションになります。

問題発覚から最終的な解決までの間の業者側の対応についてはいろいろあったようですが、どちらも全額業者負担で全棟建替えということで決着し、入居者に対しては慰謝料も支払われるようです。

こういった会社は問題が発生してもなかなか責任を認めませんが、もう逃げられないと一旦腹を括れば今度はグループの総力を挙げて問題を解決しようとします。傾いていない棟も含めて全棟建替えという手厚い補償は、問題を早期に収束させて何が何でもブランドを守ろうという姿勢を示したものですが、これは企業としての体力がなければできないことです。

10数年前に世間を震撼させたマンションの構造計算書偽装事件においては、「震度5強で倒壊する恐れがある」というような欠陥マンションが各地で分譲されてしまったのですが、業者(カタカナ)の倒産により被害者は全額自己負担での建て替えで泣き寝入りするしかありませんでした。

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駅前の不動産屋の場合も漢字がカタカナかで差が大きい

振興の会社

マンションディベロッパーのような大きな組織でなく、駅前に数多く並んでいるような不動産業者においても「〇〇不動産」「〇〇商事」(〇〇は人名や地名)といった漢字の社名とカタカナの社名に分かれます。

業者は預かった物件を所定の流通機構に登録して情報を共有しなければならない定めになっているため、紹介できる物件数に業者による違いはほとんどありません。(営業マンによって探す力の差というものはある。)しかし社名の違いはその会社の歴史の違いであり、それは会社の営業スタイルに如実に反映するため客にとっても重要な意味があります。

仲介手数料に頼らなくていいのは大きい

地元に根付いた会社

社名が漢字の場合、地元に何十年も根付いている会社の場合が多く、社員の年齢が比較的高いように思います。こういった会社は管理している物件や駐車場の数も多く、そこから入ってくる礼金、更新料、管理手数料等だけでもかなりの金額になるため、仲介手数料に頼らなくても売り上げを伸ばすことができます。従ってガツガツした営業にならないのが漢字の会社の特徴です。

自社で管理している物件については隅々まで知っているため、事前の説明も自信をもった内容となります。自分が既に知っている物件と、パソコンで検索して見つけただけの物件では説明する内容にどうしても天と地ほどの違いが出てくるのです。

それに対してカタカナの会社は外部から参入してきた新興勢力である場合が大半です。そのため地元における基盤が弱く、必然的にレインズやアットホームを利用した客付けによる仲介手数料が売り上げの柱になります。

営業マンは比較的若く、生活していくだけの給料を得るためには毎月一定数以上の契約を獲らなければならないため、営業スタイルがどうしてもガツガツしたものになります。

 「社名が漢字かカタカナか」というそれだけのことに、意外に重要な意味があることがお分かりいただけたのではなかと思います。物件探しで駅前に山のように並ぶ不動産の中から立ち寄る業者を選ぶ際の参考にしていただければと思います。

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◆中古マンションの「真のねらい目」の記事

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◆賃貸と売買とどちらが得か?

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◆モデルルームの表と裏(表)

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◆モデルルームの表と裏(裏)

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〖事情通〗中古マンションの購入時に管理の良し悪しを見分けるコツは有るのか?

今回は中古マンションの購入の際に気になる、管理の良し悪しの見分け方について書きたいと思います。私は不動産関連で19年の実務経験がありますが、その約半分はマンション管理会社でフロント業務に従事していました。ネット上にはマンション管理に関し様々な記事が投稿されていますが、そのほとんどが管理の実務経験のない方が書いたもので、現実にはあり得ないことが数多く記載されているので注意が必要です。

「買ってはいけないマンションの見分け方」には注意が必要

「マンションは管理を買え」という言葉が広く使われ、「中古マンション 管理」と入力して検索すると、「買ってはいけない物件の見分け方」「管理がダメなマンションの見分け方」といった「ハウツー物」の記事がズラリと登場します。

マンションの顔であり、チェックポイントの一つであるエントランス内容としては、マンションを購入する際の事前のチェックポイントをいくつか紹介しており、「シビアな目でしっかり選べば中古マンションでも良い住まいを手に入れられる」とまとめているのが常ですが、どれも不動産取引の実態を知らないと思われる内容ばかりであり、私としては到底黙っていられません。

事前のチェックポイントとしては、大抵の場合「管理組合の財務状況」「過去の修繕状況」「共用部の管理状況」「入居者同士のトラブルの有無」の4点が挙げられていますが、実は内見から申し込みまでの間にこれらを十分にチェックするなど不可能に近いことなのです。

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内見から契約までの実際の流れと、どうしようもない現実

中古マンションを購入する場合、仲介業者が紹介してくれた中から気になった物件を内見するところから始まります。恐らく複数の部屋を見ることになると思いますが、その中で最も気に入った物件に申し込みを入れます。

不動産売買契約書の冊子申し込みが入ると仲介業者は契約の準備に入ります。重要事項説明書(重説)を作成するためには管理組合の様々な情報を入手しなければならず、そのために管理会社に対して「重要事項調査依頼」といった形式で、手数料を払って開示請求します。先ほど挙げた四つのチェックポイントの内、「管理組合の財務状況」「過去の修繕状況」はこの中に入ってきますが、重説の書式の中に納めなければならないため、内容としてはかなりかいつまんだものとなります。

売主と買主は、このような流れで作成された書類の説明を受けた上で契約書類を取り交わします。つまり現行の不動産取引では、「管理組合の財務状況」と「過去の修繕状況」は契約直前になるまでわからないのです。いいかどうかは別問題としてこれが不動産取引の現実であり、ハウツー物の筆者はこのことを知らなすぎます。

資料の入手はやろうと思えばできるが簡単ではない

ハウツー物の記事では「長期修繕計画書」「総会の議案書」「直近の決算資料」「総会議事録」といった資料を取り寄せて内容を確認することを勧めています。

管理組合総会の議案書売主がこれらを保管していることは期待しない方がいいでしょう。そこまで管理に関心がある人ならそもそも売却しません。

従ってこれをやるためには、申し込み前の段階で管理会社に開示請求するというかなりイレギュラーな業務が必要です。

「これらの資料は、閲覧することが認められており、仲介業者に取り寄せてもらいましょう」と軽い表現で書いていますが、実はそんなに簡単な話ではないのです。閲覧だけなら無料であっても、検討資料として持ち帰るためには印刷しなければならず、先ほどご紹介した「重要事項調査依頼」同様に手数料が発生します。仲介業者は契約成立時の仲介手数料以外の金を客から貰えないため、当然これらの費用は仲介業者が負担しなければなりません。

買うかどうかまだわからない段階で、こういった面倒な業務を仲介業者がすんなりとやってくれるとは私には思えません。フロント時代、契約のための「重要事項調査依頼」なら私はいくらでも受けましたが、このような請求を仲介会社から受けたことはありません。

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申し込み前に管理組合の財務状況を把握するのはほぼ不可能

仮に資料が入手できたとしても、今度はそれを読み解くのが大変です。

管理組合の収支計算書「管理組合の財務状況」については直近の総会議案書(議事録ではない)に書かれていますが、ここには膨大な量の数字が並んでいます。(写真の議案書では財務状況の資料だけで40頁ある)

管理組合の貸借対照表中古マンションを検討している方は持ち家は初めてという事例が多く、そのような方にとっては一般会計と修繕積立金会計に分かれたマンションの決算資料を見ること自体初めての経験です。「財務状況は適正か?」「修繕積立金は十分に貯まっているか?」「未収金が多すぎたりしないか?」等々のチェックポイントを挙げていますが、そんなことわかるはずがありません。(仲介業者の営業マンも同様)

修繕履歴の調査は一般人には不可能

「過去の修繕状況」に関して言えば、これをまとめるのはフロントでも大変で、一般の方には不可能です。

マンションの長期修繕計画表書修繕状況をチェックするため「長期修繕計画書と直近の決算書を照らし合わせ、数字が一致しているか確認する」なんていう記事もありましたが、無知にも程があるというものです。長期修繕計画はあくまで目安であって、計画と実際の修繕にはズレがあるのが当たり前で、数字が一致するなどほとんどないはずです。

「販売担当者やマンション管理人に、管理組合の理事か管理組合活動に熱心な住民を紹介してもらい、管理の実態を尋ねてみる」と言われましても、個人情報にやかましい時代にこのようなことは絶対に教えません。

共用部の管理状況のチェックにはオートロックの突破が必要

「共用部の管理状況」を見抜くために「共用部の清掃状況」「自転車置き場の整理具合」「掲示板」がチェックポイントとしてよく挙げられます。

チェックポイントの一つである自転車置き場

チェックポイントの一つである掲示板

そして業者の案内による内見では都合の悪い事実は出てこないということで、ご丁寧にも「気に入った物件に関しては自分の足で再訪してみてほしい」と勧めている人もいました。

現代のマンションでこれらをチェックしようと思ったら、その都度オートロックを突破しなければなりません。また掲示物が定期的に貼り替えられているかを確認するためには一定期間通い続けなくてはならず、恐らくその間に不審者としてマークされることになるでしょう。

管理組合の内部事情は聞かれても答えない

「入居者同士のトラブルの有無」を調べるためとはいえ「上下階や両隣にどのような人が住んでいるか」など管理会社は聞かれても絶対に答えません。

マンションの管理室仮に総会議事録を読んだとしても、そこに書かれているのは「質疑応答の要旨」であって発言の全てではありません。総会において居住者間のトラブルに関する発言が仮になされたとしても、個人が特定されるような事項は議事録には記載しないものです。

じゃあどうすればいいのか?

マンションの管理というものは様々なものがからまりあったややこしい世界です。ですから「管理の良し悪し」を外部の人が短期間で見抜く「コツ」など存在しないと断言してもいいと思います。

チェックポイントの一つであるエントランスホール私としては大手が管理している大規模物件をお勧めするとしか言えません。

そのようなマンションは管理会社としても重要であるため絶対に管理を切られることがあってはならず、恐らく会社の中でも優秀なフロントが担当していると思われます。更に課長、支店長といった複数の眼でチェックされることにより、適正な管理が行われている確率が高いと言ってもいいでしょう。

念入りにチェックするのは大切ですが、営業マンが決断を迫る時の常套句である「早く決めないと部屋が無くなりますよ」はあながち嘘ではありませんので注意してください。結局のところ不動産の購入というのは「イチかバチか」なのだと思います。

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◆「中古マンションの狙い目」で重要なのは築年数じゃない

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◆「家は借りるべきか買うべきか」私は自信をもって言い切れる

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◆今だから語れるモデルルームの表と裏

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〖事情通〗「中古マンションの狙い目」で築年数よりはるかに重要な事

新生活に向けて中古マンションの購入を検討している方は多いのではないかと思います。中古マンションは新築に比べると価格も手頃ですし、何より仮設のモデルルームしか判断材料の無い新築と比べ、中古マンションは購入前に実物を確認することが出来ます。今回は中古マンション検討の際に絶対に覚えておいてほしいとある事実についてご説明します。(私の経験則に基づくもので、他のネット記事には恐らくないと思います。)

「中古マンションの狙い目は築何年か?」という不毛な記事 

価格が手頃で物件数も多い中古マンション中古マンションを検討する際にネットでよく見るのが「中古マンションの狙い目は築何年か?」という記事です。

中古マンションは竣工時と比べれば劣化が進行していますし、築年数によっては「あと何年住める?」という問題が発生します。また一部のプレミア物件と違って緩やかに価格が下落しているのが常ですから、こういったことを気にするのは仕方のないことかもしれません。

このような記事の大半が価格の下落率だけを問題とし、将来的に値崩れの心配の少ない築20~25年がおススメ、という結論になっているようです。

しかし築25年前後のマンションの場合、バブル末期に建てられた粗悪な物件を掴んでしまう可能性がそれなりにあります。価格の下落率だけを問題として、狙い目を築年数で決めてしまうのは全く不毛な議論です。

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建設時の社会状況によってマンションの質は変わってくる

建築技術や設備のレベルというものは年々進歩しますし、また建設にかかるコストというものはその時代の経済状況によって全く違ってきます。

竣工した時期により品質が全然違う中古マンションそのためマンションというものは竣工した時期によって品質が全然違っており、価格の下落率だけを根拠として築年数だけで狙い目を決めてはいけないのです。

1981年6月1日

中古マンションを検討するとき一番気にしなければならないのは「1981年6月1日」という日付です。この日に建築基準法が改正され、「新耐震基準」と呼ばれている現在の耐震基準が導入されました。マンションの建築確認を受けた時期がこの前か後かで耐震強度が全然違っていたことは、阪神大震災や東日本大震災で実証されています。

1980年代後半から1990年代前半

いわゆるバブル期に竣工したマンションの場合、コンクリートの強度が今よりもかなり劣っています。また建てさえすれば全て「即日完売」という、ある意味で狂っていた時代です。このような時期にまともに建てられたマンションがあるはずありません。

この時期のマンションをフロントとして何棟も管理していた時期がありますが、とにかく造りが雑だったという印象があります。

様々な好条件が揃った2002年前後のマンション

様々な好条件が揃った2002年竣工前後のマンション私が思う中古マンションの狙い目は16年前の2002年前後に竣工したマンションです。この数年間は立地、品質、設備、価格といったすべての要素において、バランスのとれた良質の物件が数多く供給された理想的な時代だったと言えます。

好立地でまとまった広さの土地が大量に供給された

バブル崩壊によって発生した不況を乗り切るため、多くの企業が福利厚生施設や工場の跡地を積極的に売却しました。

大量に供給されたまとまった広さの土地それにより好立地でまとまった広さの土地が大量に供給されたのですが、そういった場所に建設されたマンションが竣工したのがこの時期です。

土地の供給量が増えればそれだけ地価は下がり、その分だけマンション価格に反映します。そのため立地の良いマンションが比較的安価で供給されたのがこの時期なのです。

100年コンクリートが登場し、建築費も安かった

一方で建物について言えば100年コンクリートの登場により躯体の寿命が長期化し、スラブ厚がそれまでよりアップすることで遮音性が大幅に向上するなど品質が向上しています。

品確法に基づいて登場した住宅性能評価書「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいた「住宅性能評価書」が登場したのもこの時期です。

また建築費が比較的安い時代だったので、1981年に制定された新耐震基準の1.25倍の強度を持つ「耐震等級2」というマンションもこの時代は数多く供給されました。

マンションに必要な設備が一通り揃った

一通り揃ったマンションに必要な設備設備面においてもテレビモニター付きオートロック、宅配ロッカー、サヤ管ヘッダー方式による給水管、二重床二重天井、床暖房、バリアフリー、フルオートバスといった現代のマンションで必須とされている物が一通り揃ったのもこの時代です。

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様々な問題も出尽くしている

この時代の物件は築16年前後ですから新築時からの価格の下落も落ち着いていると思われます。

大規模修繕工事実施中のマンション杭の長さの不足により建物が傾斜したというような竣工時には予想できない瑕疵に悩まされることもないでしょうし、1回目の大規模修繕工事も完了しているタイミングですから管理面の諸問題も一段落しています。

2000年代半ばになって発生した問題

2000年代半ばになると北京オリンピックや上海万博へ向けて中国で猛烈な建設ラッシュが発生し、それに伴って国内では建築資材の高騰により建築費が大幅に上昇しました。そのためそれ以降のマンションは価格の上昇や質の低下といった現象が発生しています。あれほど「品質性能ISM」と言い続けていたライオンズマンションから「1.25倍」がしれっと消えてしまったのがこの時期です。

「築何年目?」ではなく「どの時代の建物か?」が重要

中古マンションを検討する際、「築何年目が狙い目か?」という切り口よりも、「どの時代の建物か?」という切り口の方がはるかに重要ですたとえ5年後に同じような問いかけをされたとしても、やはり「2002年前後の建物が狙い目」と答えると思います。

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〖事情通〗「家は借りるべきか買うべきか」確信を持って出した結論

今回は「家は借りるのと買うのとどちらが得か?」という議論について考えます。これは私が不動産業界に転身した20年前に既にありましたので、恐らく30~40年続いているものでしょうが、いまだに結論が出たという話を聞きません。「買った方がいいという意見を完全に論破した!!」といったタイトルの勇ましいコラムをこれまでいくつも見てきましたが,内容としてはチンケなものばかりで参考になるものは全くありませんでした。しかし不動産業界で売買と賃貸の両方を経験した私には確信をもって出した結論があります。

立場が変われば結論も違ってくるような問題

この問題のベースとなっているのは「家賃を払い続けるのと住宅ローンを払うのとどちらが得か?」というもので、大抵の場合それぞれ発生する費用の合計をシュミレーションして比較しています。

築25年の分譲マンションしかし何十年もの期間中に発生す住宅関連の支出の総合計など簡単にシュミレーションできるようなものではありません。計算方法を少し変えれば全く違う結論となったりするものです。

インターネットが出現する以前、家を借りるにも買うにも唯一の頼りだったリクルート社の「住宅情報」においてもこの問題は「特集」として時々取り上げられていましたが、同じ住宅情報でありながら賃貸版では「借りる方が少しだけ得」、一方売買版では「買った方が少しだけ得」という全く異なる結論を出していた記憶があります。つまり立場によって結論も変わってくるような問題なのです。

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「どちらが得か?」は簡単には言えない

入居者が頻繁に入れ替わることを前提とした賃貸住宅に対し、分譲住宅は永住することが前提となっています。そのため部屋の内装といった質の点では間違いなく分譲の方が良かったと思います。

リフォーム工事終了後の賃貸住宅賃貸の場合は入れ替わりの度に何らかのリフォーム工事が入りますし、何かあれば退去した時交換すればいいという意識が家主の意識の中にどこかしら感じられました。

またオートロック、宅配ボックス、防犯カメラといった現在のマンションに欠かせない設備に関しても、まず分譲マンションで普及してから賃貸住宅にも広まったという経緯があり、やはり分譲住宅の方が質が高かったように思います。

一方で分譲住宅の場合、故障等による設備の修理は当然のことながら全額自己負担です。分譲マンションの場合は専有部と共有部に分かれていて、ごくごく大雑把に分けると玄関の内側で起こったことについては自己負担となります。

それに対し賃貸住宅の場合、消耗品関係を除き設備の故障については家主負担となっています。また退去時における原状回復に際しても、国土交通省ガイドラインや東京都住宅紛争防止条例(東京ルール)により自然損耗や経年劣化については借主は負担しなくてよいとされています。

分譲の場合固定資産税が架かると言いますが、賃貸の場合も更新料や契約時の諸経費があり、借りるのと買うのとどちらが得かということは簡単には言えないのです。

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「どちらが得か?」は些末な問題

家というのは生活の場ですから、どのような家に住むのかということは、その人がどういう生き方をしようとしているかを示すものです。

田園都市線南町田駅前の分譲マンション住む場所は当然大切です。同じ田園都市線沿線でも桜新町、溝の口、鷺沼、青葉台、南町田のどこを選ぶかで全く違った生活になります。これらの街にはそれぞれ違った特徴があり、単純に渋谷に近ければいいというものではありません。

またマンションの強みは利便性で戸建の強みは独自性だと思っていますが、人生の中でこのどちらを選択するのかということも大切です。

家を探すという事はこれだけ重要なことなのですから、「買うのと借りるのとどちらが得か?」などという些末なことで悩むのはやめましょう。「買いたい」と思うような物件があったら買えばいいし、逆に「今が買い時」などという声は無視すればいいのです。

賃貸住宅は高齢者に厳しいという現実

しかし賃貸住宅を語る上でどうしても避けることが出来ない問題があります。賃貸物件の営業をやっていた時代に痛感しましたが、日本の賃貸住宅は高齢者に非常に厳しいというのがどうしようもない現状です。

高齢者でも入居可能な賃貸住宅高齢者の場合現役世代と違って収入面が限られるということと、室内で万一のこと(要するに孤独死)が起きる可能性が他の世代より高いという事が原因として挙げられます。実際の所、高齢者を受け入れてくれる物件はかなり限れられていましたし、仮にOKという場合でも内容のいい親族が保証人となり、かつ近くに住んでいることといった厳しい条件がつきした。

また高齢者可であっても年金の範囲内で借りることが可能な物件は限られます。そのような年齢になってエレベーター無しの4階など住めるでしょうか。

前述の「完全に論破した!!」の筆者はこの問題に関して「はっきり言ってウソ」と断定し、その根拠として「私自身賃貸住宅の大家だが、年齢にかかわらず部屋を貸している。」「高齢化社会になればサービスは一層充実していく」という2点を挙げています。前者に関してはこの人個人の考えであって一般的な貸主の姿勢とは言えず、後者は単なる希望的観測にすぎません。

この程度の理屈で「論破した」と言い、本まで書いているのですから「コンサルタント」や「不動産投資家」なんていい加減なものです。

どうしても借り手がつかないような物件は別として、一定以上の水準の住宅についていえば、高齢者がその他の世代と同じ土俵で家探しができるという事はあり得ないと思います。

リタイアするまでにはどこかで買っておいた方がいい

家は借りるのと買うのと「どちらが得か」という問題はおそらく今後永久に決着はつかないでしょう。しかし「どちらがいいか」ということなら、リタイアするまでにどこかで買っておいたほうがいいと私は思います。

景気やら地価やら金利やらといった「買い時」にまつわる雑音は一切無視して、「買いたい」と心から思える物件に出会った時に腹をくくって自分で決断するようにしてください。

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◆家探しをする前に知っておいてほしい「モデルルームの表と裏」

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◆中古マンションを探す際の「狙い目」とは

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◆マンションの2025年問題を避けるには

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〖事情通〗今だから語れるモデルルームの表と裏(裏編)

今回はマンションのモデルルームにおいて、普段一般の方が見ることが出来ない裏側の姿をご紹介します。

「買います」と言わせるために様々なしかけがある

マンションというものは人生でそう何回もない大きな買い物であり、検討する場合はどうしても慎重になり、ついつい「もう少し他の物件も見てからにしよう」となりがちです。

買うのに勇気が必要な鎌倉の超高級マンション確かに「わかりました。買います。」と言うのは清水の舞台から飛び降りるほどの勇気がいるものですが、営業マンの側からするとお客様の気持ちを尊重し過ぎていると一部屋も売れないことになります。(こういった弱腰の営業を「御用聞き」と呼んでいた)売るためには清水の舞台を前にして足がすくんでいる人の背中をそっと押してあげる(突き落とす)ことがどうしても必要なのです。

そのためモデルルームには来場したお客様の気持ちを盛り上げ、最終的に「わかりました。買います。」と言わせるために様々なしかけがあります。

成績のいい営業マンとそうでない者の格差

モデルルームを訪れると接客コーナーに通され、そこでまずアンケートを書くことから始まります。

中央林間駅前のモデルルーム書かれた内容を見てプロジェクトリーダーが担当する営業マンを指名するのですが、この時リーダーがアンケートの内容で真っ先に見るのが勤務先と年収です。

医者・弁護士・一流企業勤務、あるいは高年収といった「内容のいいお客様」ほど腕のいい営業マンが担当します。マンションは一部屋売るのも大変であるからこそ、そういったお客様は絶対に決めなければならないのです。

従って成績のいい営業マンには次々といいお客様が割り当てられ、そうでない者には逆になります。勝てば勝つほど強い馬の騎乗依頼が来る、まさに競馬の騎手のような世界でした。常にお客様の来場予定がある営業マンがいるのに対し、リーダーの厳しい視線と罵声にさらされる中、ひたすら電話をかけまくるしかない者もいます。控室のドアの向こうはこんな世界なのです。

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商談のつかみの話題も決まっている

そうして商談がスタートするのですが、私がいた会社の場合は必ず「今が買い時です」という話題からスタートするように決まっていました。

今が買い時な根津の高級マンション景気がいい時はまさにその通りなのですが、そうでない場合はどうするのでしょうか。

不景気の時は政府が景気刺激策をとりますが、大抵の場合住宅政策はその柱となります。税制上の優遇措置等様々な手が打たれるため「住宅を買いやすくするため政府がこれだけのことをやってくれるのに、これを使わない手はないでしょう。」という話法を使っていました。はっきり言ってこじつけですが、その時々の経済状況に合わせてひねり出すのです。

「今が買い時」を納得させて初めて、「つかみはOK」ということになり、「当社のマンションは素晴らしい」という話題に入ることができます。

接客コーナーの座り方にもルールがある

せっかく来場してくれたお客様ですからあっさりと帰してしまうことは許されません。

モデルルームの接客コーナー商談の最中に営業マンが「ちょっとお待ちください」と言って席を外す場面が度々あると思いますが、一旦控室に戻って商談の進行状況をリーダーに報告し、指示を受けていると思った方がいいでしょう。

私のいた会社では控室のリーダーから「一旦戻ってこい」といったサインが出されることがあり、接客コーナーでは控室のドアが見える側に座るという事まで決まっていました。

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簡単に部屋を見せてはいけない

通常は物件について一通り説明をしてから「それでは部屋を見ましょう」ということになるのですが、優秀な営業マンほど簡単には部屋を見せません。

都心のマンションの棟内モデルルーム一度見せてしまえばそのまま帰られてしまう恐れがあるからです。とある完成物件の棟内モデルルームにいた時、部屋を見に来たお客様を相手に3時間マシンガントークを繰り広げた挙句、「今日はもう暗いから次回にしましょう。」と再来場のアポイントを難なくとって、そのまま返してしまった凄腕がいました。

ありとあらゆる手段で賑わいを演出する

マンションは何千万円という金額の買い物となるため、申し込みを貰うためにはお客様の気持ちを盛り上げることが大切ですが、そのためには多くのお客様がいることで生じる「賑わい」というものが絶対に必要です。接客コーナーがガラガラという状況では、とても高額の物を買おうという気分になんかなるものではありません。

大和駅前で工事中の分譲マンション私のいた会社では「満卓は七難隠す」という言葉がありました。接客コーナーが満卓ということで生まれる「賑わい」には、人の気持ちを盛り上げる不思議な力があったと思います。そのため各営業マンが顧客の再来場のアポイントをとる際、わざと時間帯が重なるように調整したり、いかにも賑わっているように見せかけるため、単なる通行人に声をかけて引っ張り込んだりしたものです。

満卓に見せかけるために空いているテーブルを片付けたこともあります。

壁に貼られた価格表のバラだって利用する

接客コーナーが賑わっていると、早くしないと部屋が無くなるという気持ちにお役様が自然になってくれます。

マンションのモデルルームの接客コーナー接客コーナーの壁には巨大な価格表が貼られ、申し込み済みの部屋にはバラが付けられていますが、お客様の気持ちを盛り上げるため状況に応じてバラの位置を変えてしまうことだってやります。

そのため最新の申し込み状況はお客様に対しての最高機密でした。不動産業者にはやってはならない事項が法令により定められていますが、接客ルームのバラについては対象外ですから特に問題ないのです。

「買います」と言わせるためにありとあらゆる手段を尽くす

お客様に「買います」と言わせるために業者はあの手この手を尽くします。営業が商談中に席を外した、携帯でどこかへ電話をかけた、かかってきた電話に出た等々一つ一つの動きに全て裏があると思って下さい。マンションを買うのも大変ですが、売る方も大変なのです。

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◆業界経験者が語るモデルルームの表と裏(表編)

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◆家は借りるのと買うのとどちらが得か?

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◆万が一を考えると超大手の物件を買った方がいい

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◆「買ってはいけないマンションを見抜くコツ」など存在しない

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〖事情通〗今だから語れるモデルルームの表と裏(表編)

今回と次回ではマンションのモデルルームの表と裏についてご紹介します。

年が明けて不動産が一番動く時期を迎えました。賃貸物件はもちろんのこと、4月からの新年度の生活に向けて3月末入居開始物件を検討している方も多いと思います。

新築マンションの購入を検討する場合、ほとんどの場合建設地の近隣に設けられたモデルルームを訪れることになります。この時マンションは完成前の状態であるため、実物を見ないまま購入の可否を決断せざるを得ません。

私は不動産業界で19年間過ごし、マンションに関しては売買、賃貸、管理と全ての分野で実務経験があり、モデルルームについては表も裏も知っています。今回はその中で外から見ることのできる表の部分について書いてみたいと思います。

モデルルーム販売は財務上のどうしようもない都合だった

マンション事業はまず土地を確保するところから始まります。マンションを建てられるだけの土地の購入が決定すると、業者は土地代と建設費を銀行から借りてマンションを建設するのですが、借りたお金には当然のことながら利子が発生します。そのため業者としてはできるだけ早く返済する必要があります。

マンションの工事現場マンションの竣工時には完売していて資金の回収が完了していることがベストで、そのためにまだ建設中の段階から(時には着工前から)モデルルームでの販売を開始させる必要があるのです。

また竣工・引き渡し後、まだ売れていない部屋についてはマンション業者が区分所有者ということになります。そのためその分の管理費と修繕積立金の負担も発生してしまいます。この負担も業者にとってはばかになりません。

本来なら完成した実物の部屋を確認してその上で購入を検討することが理想ですが、モデルルームによる青田売りが無くならないのはこういったどうしようもない財務上の事情だったのです。

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「現物現場販売」は最大手の大京でも無理だった

約15年前に当時業界最大手だった大京がモデルルームを廃止したことがあります。まだ工事中の段階で幾つかの部屋を先行して完成させ、客にヘルメットをかぶらせて実物の部屋を案内するのですが、このような営業スタイルを「現物現場販売」として大々的にPRしていました。しかし結局のところ上手くいかず、数年で従来の青田売りに戻ってしまっています。

まだ工事中の段階のマンション先ほど述べた財務上の問題もさることながら、日本においては「完成物件=売れ残り」というイメージが根強く、ライオンズマンションの大京でもこれを打破できなかったという事情もあります。

最大手でもできなかったのですから、中小の業者では尚更無理です。新築マンションにおいては今後もモデルルームによる完成前の販売が続くと思われます。

棟内モデルルームのメリットとデメリット

よく入居済マンションに「棟内モデルルーム公開中」という幕がかかっていたりしますが、これは竣工までに売れなかった部屋になります。

竣工までに売れなかった部屋このような物件は部屋の造り、眺望、日当たり、周辺環境等全て実物を確認できるメリットがあり、「どうしても実物を確認しないと不安だ。」という方にはお勧めです。売れ残っている部屋ですから価格交渉に応じてくれる可能性も大です。

デメリットとしては数十戸ある部屋の中で最後まで売れ残っていたという事です。何か他の部屋には無い重大なネックがある事が当然ながら考えられます。その点を確認し、自身の許容範囲に収まるかはっきりとさせはしょう。

モデルルーム内部はどうなっているか?

モデルルームの中は、接客コーナー、説明用のスペース、営業控室の3つに分かれています。

モデルルームの入り口接客コーナーには商談用のテーブルがいくつも並べられています。華やかさを演出するために観葉植物が置かれたり、商談中子供が退屈しないようにキッズコーナーが置かれたりします。壁には巨大な価格表が貼りだされ、幾つかの部屋には売約済みのバラが付けられています。

説明用のスペースにはマンションの模型や完成予想図が置かれ、またシアタールームで映像をみることにより完成時の様子がイメージできるようになっています。そして何タイプか部屋が作られています。

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モデルルームと実際の部屋は違う

ぱっと見はきれいに見えるモデルルームモデルルームは建設地周辺の立地のいい場所に確保した場所(駐車場であることが多い)にプレハブ造で建てています。

裏に回ればプレハブであることがすぐにわかるぱっと見はきれいでも裏側に回ればこんな感じです。

ですからこちらで見ることが出来るのは、プレハブの中に仮設で作った部屋でしかありません。できるだけ似るように作られてはいますが、実物とはやはり違ってくるのはやむを得ないものがあります。

スペースの関係で部屋を完全に再現できず、あるべきところに部屋が無い場合や、実際とは左右が反転している場合もあります。(その旨の説明はある)ひどい場合は寸法や天井の高さが違っていることもあります。コンクリートスラブの中に作った部屋ではないので、床の感触などもかなり違います。

よく「モデルルームを見るコツ」として「メジャーとデジカメを持っていく」とか「スリッパを脱いで歩いてみる」とか書かれていますが、そもそも実物でなく仮設の部屋ですから、こんなことをしても全く意味はありません。

モデルルームでは大雑把なイメージがつかむことだけにとどめ、後は穴のあくほど図面と建設地周辺を見ましょう。

内装のセンスより構造と周辺環境の方が大切

「あそこのモデルルームは綺麗だった。」とか「内装のセンスが良かった。」といった感想をよく聞きますが、そんなことよりも営業マンから構造に関する説明をしっかりと聞き、その上で建設地に足を運んで周辺環境をしっかりと確認する方がよっぽど大切です。内装のセンスとかクロスの材質といったものなど後からどうにでもなるのです。

周辺環境が優れているマンション次回はモデルルームの客から見えない場所に関して書いてみます。マンションという高額な商品に関し、客に「買います」と言わせるための様々な仕組みがモデルルームには隠されています。

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◆業界経験者が語るモデルルームの表と裏(裏編)

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◆家は借りるのと買うのとどちらが得か?

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 ◆業界経験者が語る不動産業者との付き合い方

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◆「管理の行き届いたマンションの見分け方」のウソ

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