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〖書評〗「モッキンポット師の後始末」乃木坂文庫で前月比49433%

今回は井上ひさし著「モッキンポット師の後始末」をご紹介します。今年創刊46周年を迎えた講談社文庫が46という数字のつながりで乃木坂46とコラボした「乃木坂文庫」の企画に乗っかり、衛藤美彩がカバーに起用されているという理由だけで購入しました。

驚異的に売れた乃木坂文庫

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フェアの対象となっている46作品のカバーに46名のメンバー一人一人を起用するという「乃木坂文庫」は11月一杯の期間限定イベントでしたが、フェア全体では前月対比で9900%という事ですから約100倍になったということになります。

「もともと人気のある本が有利である」ということで、「売り上げ冊数」と「前月比」の二つのランキングが発表され、それが面白い結果となっています。

「売り上げ冊数」では西野七瀬、齋藤飛鳥、白石麻衣という人気メンバーがすんなりトップ3に入っていますが、「前月比」で比べると西野七瀬、梅澤美波、衛藤美彩の順となり、特に西野は前月比137250%、梅澤は136800%という恐ろしい数字が並んでいます。恐らく前月対比で13万という数字は今後見ることは無いと思います。

ちなみに前回ご紹介した新内眞衣は売り上げ冊数では21位までに入っていませんが、前月比では31450%で白石、齋藤といった人気メンバーを押さえて第5位に入っています。

衛藤美彩とは

衛藤美彩は2011年8月のグループ結成以来のメンバーで、最初の2年間は一度も選抜メンバーに選ばれないような苦境から徐々に頭角を現し、現在では完全に中心メンバーとなっています。

正統派女性アイドルとしては大変に珍しく衛藤美彩は酒好きを公言しています。ワインや焼酎を番組企画で飲んでカメラの前で酔っ払ったこともありますが、それでもアイドルとしての気品を保っているのですから相当なものです。

事務所の近くにあるお気に入りのラーメン屋をテレビで紹介すればファンの聖地となって大繁盛し、自分と同じ名前の日本酒「美彩淡露(びさいたんろ)」をブログで紹介したところ通常の50倍売れたという逸話の持ち主です。

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今回の乃木坂文庫では場合、売り上げ冊数では第14位ですが、前月比では49433%で第3位でした。

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カバーを外すとアラン・プロスト(かつてのF1チャンピオン)を思わせる風貌のモッキンポット神父と懐かしい聖徳太子の1万円札が登場しました。

初めて読んだ井上ひさし

井上ひさしはちょうど私が高校生くらいの頃(だったと思う)に刊行された「吉里吉里人」が当時のベストセラーになりましたが、その分厚さに恐れをなして一度も手に取ることはありませんでした。そのため井上作品を読むのは今回が初めてになります。

吉本新喜劇やこち亀を思わせる内容だった

吉本新喜劇やこち亀のような内容で、電車の中で読んでいて思わず声を出して笑ってしまったというのは初めてです。登場人物があまりにもアホ過ぎて、「大概にせいよ」と何度も思うことになりました。

主人公の小松は仙台の孤児院から紹介されたモッキンポット神父の口利きで東京の私立大学に入学し、聖パウロ学生寮に入寮したカトリック教徒です。寮費を払い、飯を食うためには金を稼がなくてはならず、寮で知り合った土田、日野と三人で様々な仕事をしますが、行く先々で騒動を起こし、そのたびごとにモッキンポット神父に後始末をしてもらうという話が次から次へと繰り返されます。

モッキンポット神父は「甚だ風采のあがらない、目付きに険のある、天狗鼻のフランス人で、ひどく汚らしい人」で、日本語を最初に関西で習ったためにコテコテの関西弁を話します。「弁償させてもらいます。けどすこしまかりまへんか?」というところは精神的にも関西人のようです。

不良学生三人組は呆れるほど悪知恵が働きます。生きるために様々なことも思いつくのですが、いつもいつも調子に乗りすぎて最終的に失敗してしまいます。そして苦情は常にモッキンポット神父に持ち込まれ、その都度神父はくぼんだ眼がらんらんと光り、高い鷲鼻に赤味がさし、もじゃもじゃの頭髪を両手で引っかきまわし、フランス語で呪いの言葉を吐き散らかすことになるのです。それでも底抜けにお人よしのため、最後まで不良学生を見捨てることができません。

これまでの自分を反省した小松は最後に自力で芝居小屋の裏方の仕事を見つけ、今度こそ事件を起こさずに勤めます。しかしモッキンポット神父の悪乗りしやすい性格が原因で思いがけないフィナーレとなります。人間何が幸いするかわからないものです。

楽観的に生きることの大切さ

「モッキンポット師の後始末」は昭和46年から47年にかけて書かれた作品です。井上ひさしは「あとがきにかえて」において当時様々な問題が発生していた日本経済において、人々の疲労を和らげるためにドジで間抜けな主人公を次々とつくりだしたと書いています。

現在の日本は井上ひさしがこの当時予想したものとはかなり異なる模様となっていますが、そんな時代でもこの小説には面白さがあります。楽観的に生きることは時代を超えて大切なのかもしれません。

本棚に飾るのではなく読んでみよう

講談社文庫のフェアがきっかけとなり、初めて井上ひさしの小説を読むことが出来ましたが、こんなに面白い小説を書く作家であるとは思いませんでした。

今回のフェアはいいきっかけだと思いますので、買った本は読むようにしましょう。

 

◆寂聴先生の含蓄のある言葉に触れた「生きることは愛すること」

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◆ファンの聖地となった乃木坂ラーメン「まる彦」

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◆衛藤と新内が番組企画で訪れた妙本寺

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最後までお読みいただきありがとうございます。