今回は湘南モノレールについて書きたいと思います。
湘南エリアの一大観光スポットである江ノ島への足としては江ノ電と小田急江ノ島線ばかりが脚光を浴びていますが、実はそれ以外に湘南モノレールがあることは意外と注目されていないのではないでしょうか。
【画像集】江ノ島の花火大会で江ノ島電鉄線・小田急線が激混みの一方、湘南モノレールがガラガラ状態 - NAVER まとめ
沿線に鎌倉大仏や江ノ島と言ったメジャーな観光スポットを抱える江ノ電には、ゴールデンウィークや夏休みといった観光シーズンになると大勢の観光客が押し寄せます。特に鎌倉駅では江ノ電に乗車しようとしている人が駅から溢れて行列がロータリーまで延び、乗車するまで1時間以上並ばなければならないような状況となります。
これでは日常の足として江ノ電を利用している沿線住民はたまったものではないため、社会実験として今年のゴールデンウィークに期間限定で沿線住民に優先乗車証明書を交付したことがニュースになりました。それを見た私が思ったのは、「江ノ島だったらモノレールで行けばいいのに」ということです。
湘南モノレールについては大船から湘南江の島駅まで通して乗車した記事を掲載しましたが、お陰様で大勢の方からアクセスを頂くことができました。
その中で私は湘南モノレールを「鎌倉山を猛スピードで駆け抜けるジェットコースターそのもの」と称しました。レールが道路上の上空に設けられているためカーブが多く、また鎌倉山を越えるために普通の鉄道ではありえないくらいアップダウンも激しいものがありました。
湘南江の島駅のホームがかなり高い位置にあるため、大船から乗車した場合は坂を上りの距離の方が下る方より長かったように思います。そのため坂を下る時間の長い反対方向ではどうなるか、腰越の小動神社にお参りした帰りに試してみました。
湘南モノレールの湘南江の島駅は地上5階建ての駅ビルの5階に位置しています。エスカレーターが利用できるのが2階から4階までで、それ以外は階段を上らなければなりません。
この「駅が空中にある」という点が湘南モノレールの最大の弱点で、現在道路から駅までのエレベーターを整備するなどのバリアフリー化が急ピッチで進められています。
最も急がれる湘南江の島駅も来年の4月までには完了する予定となっています。PASMO・Suica等のICカードについても来年導入を目指し対応中のようです。
湘南江の島駅をスタートするといきなりトンネルです。思わずのけぞってしまうような加速なのは相変わらずでした。
目白山下駅です。
しばらくは道路に沿ってカーブしながら鎌倉山を上ります。
このあたりが頂点で、ここから先は下りの方が多くなります。
片瀬山駅付近でお腹をこすりそうな感覚になるのは上りも下りも同じです。
このような急カーブも車体を傾けてスピードを落とさず曲がります。
このあたりは高さもかなりあります。
西鎌倉駅です。
前方に急カーブが見えます。
そのカーブを抜けているところです。車体が傾いているのがおわかりいただけますでしょうか。
道路から離れ、最高速が出るポイントに突っ込んでいきます。
最高速が出るポイントと思われる鎌倉山トンネルです。
このあたりの速度は70㎞くらいだったと思いますが、京急の快速特急よりもスピード感があります。
トンネルを出ました。
スピード感が伝わりましたでしょうか。
もはやこの辺りは都市交通というより完全に遊園地のジェットコースターです。
道路に合流しました。
右に左にカーブしながら坂を下り続けます。「ブレーキ壊れてないだろうな」と心配になります。
一転して街中に入りました。
湘南深沢駅です。
ここでカメラの電池が切れるという予想外のハプニングが発生しました。しばらく充電をさぼっていた報いです。いろいろ試しましたがどうにもならないため、ここからはスマホで再開です。あれこれやっている間に湘南町屋駅は過ぎてしまいました。
鎌倉山はほぼ下りていますが、微妙なカーブとアップダウンが続きます。
車では何でもないカーブですが、モノレールだと結構なGを感じます。
富士見町駅が空中楼閣のように見えてきました。
写真中央部の少し下に4.5mの高さ制限の標識が見えます。
大船駅に近づくと再びカーブがきつくなりました。
終点の大船駅です。
江ノ電の場合は海岸線に出る時に江の島が視界に飛び込んでくる鎌倉発の方が面白いと思っていますが、湘南モノレールの場合は下りが長い湘南江の島発の方が大船発より面白いように感じました。
湘南モノレールは2015年5月に三菱グループから公共交通機関の経営を幅広く手掛けるみちのりホールディングスに経験が譲渡されました。マンションでいえばディベロッパーから管理会社に引き渡されたようなもので、自然な流れのように思われます。
こういう超個性的な路線というものは私は大好きです。江ノ島までの観光客の足として、江ノ電にとって代わるだけの存在になるかどうか、その手腕が楽しみです。
◆大船から湘南モノレールに乗った記事
◆江ノ電は鎌倉発の方が面白いという記事
◆江島神社の御朱印の記事
最後までお読みいただきありがとうございます。