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スタッドレスタイヤがアイスバーンの上を走ることができる理由

ここ数日来日本中が猛烈な寒波の中に覆われていますが、今日の天気予報では今週の金曜日に関東地方平野部でも雪の恐れという予報が出されました。昨年は何と53年ぶりに東京で11月に雪が降りましたが、夏タイヤの車が坂道で立ち往生している様子が今週末もニュースの中心になるかもしれません。


冬用タイヤと言えば何と言ってもスタッドレスタイヤですが、氷雪路を走るために夏タイヤとは違った性能が必要となってきます。今回はなぜスタッドレスタイヤは氷雪路を走ることが出来るかについて書いてみたいと思います。

f:id:minamimachida0706:20170117212816j:plainスタッドレスタイヤはまずゴムの質が違います。ゴムは通常温度が上がると柔らかくなり、温度が下がると硬くなります。スタッドレスタイヤの場合雪や氷の上という温度が非常に低い状態で使用されるのですが、ここでゴムが硬くなってしまうとしっかりと路面をグリップすることができません。そのためスタッドレスタイヤのゴムは温度が下がっても硬くならないような工夫がなされています。


次にスタッドレスタイヤは路面の雪を溝の部分に嚙み込んで踏み固め、それにより剪断力を発生させて摩擦力を稼ごうとしています。そのため夏タイヤと比べて溝の部分が広く深くなっています。

スタッドレスタイヤです。

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夏タイヤです。上下で溝の深さが違っていることがお分かりいただけると思います。

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タイヤがすり減って溝が浅くなると嚙み込む力が減りますので溝の深さが新品時の50%以下になると冬タイヤとして使用することができません。スタッドレスタイヤには深さ50%の部分にプラットホームが設けられているので、これが露出しているかどうか注意してください。

f:id:minamimachida0706:20170117213449j:plain一番右の縦溝の中心部にプラットホームがあります。


スタッドレスタイヤの表面は溝を確保するために細かいブロックが設けられていますが、一つ一つのブロックにサイプと言われる細かい切込みが入っています。

f:id:minamimachida0706:20170117213523j:plain走行中はこの一つ一つのサイプでも路面を引っかくことで摩擦力を稼ぐことが出来ます。


ここまではどのメーカーのタイヤも考え方は同じです。
以前「乾いた氷は滑らない」というCMを流していた会社がありました。氷の上がなぜ滑るかというとタイヤと氷の間にできる水の膜が潤滑油の働きをするからであり、摩擦力を確保するためにはこの水の膜を取り除かなくてはなりません。この水の取り除き方に各タイヤメーカーの技術力が集中しています。
ブリヂストンの場合はゴムにミクロの気泡を混ぜ、その気泡で水を吸い取るという発泡ゴムを使用しています。ゴムに気泡が混ざっているため顕微鏡レベルで見ればタイヤの表面は気泡が露出してスポンジの表面のようになっており、ザラザラしていてそれで少しでも摩擦力を稼ぐことができます。
他社の場合、水の膜を突き破り引っかく力を稼ぐためにゴムにガラス繊維やクルミの粉を混ぜたりしています。
塵も積もれば山となるといいますが、スタッドレスタイヤは氷雪路を走るだけの摩擦力を確保するために塵のような摩擦をかき集めているのです。


スタッドレスタイヤの性能を100%発揮させるためにはゴムに混ぜている気泡やガラス繊維が表面に出ていることが必要で、そのためタイヤを一皮むけた状態にしておかなければなりません。雪が降る前にドライ路面で100km程度慣らし走行をすることが推奨されていますが、それはタイヤの皮むきのためであり、何かの記事に書いてあったような「タイヤの感覚に慣れる」とか「タイヤをホイールになじませる」といったこととは全く関係ありません。


スタッドレスタイヤでドライ路面を走った場合でも夏タイヤと慣れが必要なほどの極端な差はありません。もちろん足元がすこしやわになったような感覚ですからブレーキを踏む際は十分に注意してください。
金曜日に車に乗る予定の方は今ならまだタイヤ交換することは可能でしょう。早めに交換して木曜日の内に慣らし走行を済ませておくことをお勧めします。

◆「これを知っておくと通ぶれる」というタイヤに関する記事2本

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