富士山麓の名物としては様々なものが知られていますが、最近では富士吉田周辺で出される「吉田のうどん」が有名になってきました。讃岐うどん同様に体重をかけて生地をしっかりと踏み込むことで生じる強烈なコシの強さが特徴で、茹でキャベツや甘辛く煮た馬肉をのせて食べるそうです。
もう一つ有名なものとして「ほうとう」があります。きしめんのように薄く延ばした麺を野菜やイモ類と共にみそ仕立てのだし汁で煮込んだ料理です。
「吉田のうどん」は自宅の一室で客にうどんを出すというスタイルが主体であるようで、一見さんの観光客にとっては店を見つけにくいという難点があります。一方で私がよく使用するドライブコース沿いには「ほうとう不動」や「ふじみ茶屋」といった名店があります。そのためこれまで富士山麓ではほうとうばかり食べていました。
吉田のうどんもネットで調べればいろいろと情報が並んでいますが、せっかくこのあたりまでドライブしてきたのですからハズレはつかみたくありません。そのためどうしても無難なほうとうを選んでしまいます。
黄金色になった一面のススキを眺めた後仙石原の交差点を左折し、外輪山を中腹まで登って乙女峠のトンネルを抜けると目の前にいきなり富士山の全景が広がります。
ふじみ茶屋はそんなロケーションにあります。
平日といっても食事時なので店内はかなり混んでいました。窓側の席からは富士山を見ながら食事ができますが、全てグループ客で埋まっているため中央のテーブル席に座ります。ここからでも顔を少し傾けると見えます。
お中元、お歳暮、自分へのご褒美につるわの「THE讃岐うどんセット」 かけ、ぶっかけ、釜玉、色んな讃岐うどんを自宅で楽しんでいただきます。
当然のことながらほうとうを注文すると、まず固形燃料に火をつけ、そこに鍋を置いてくれます。「このまま1分間蒸らすとおいしく頂けます」ということなのでしばらく我慢しました。
蓋をとるといい感じに煮えています。
目線の高さからだとこんな感じです。
取り皿にとっていよいよ食べ始めます。
メガネが曇るのには参りました。
ほうとうの具材としてはカボチャと白菜というイメージでしたが、今回は大根と豚肉が主体となっていました。麺はつるつるした食感で、口の中を滑ってのどに流れていきます。特にコシというものはありませんが、こういう味わいというのもありだなと思います。
ほうとうの麺は小麦粉に塩を混ぜずにこねた生地から作り、生麺を直接鍋で煮込むのだそうですが、そうすると名古屋の味噌煮込みうどんと同じつくり方です。味噌煮込みうどんはその硬さに閉口し以後一度も食べていないのですが、同じ作り方で全然違う味わいになるのですね。
大根と豚肉が中心のほうとうは初めてでしたがみそ仕立てのだし汁とよく合っていました。いつものセオリー通り麺が伸びる前に一気に食べます。大変おいしくいただきました。
店の裏側の坂道を少し上がると富士山眺望遺産である「乙女の鐘」があります。
ここからの眺めは絶品です。
当日都心部の気温が25度を超えたとのことでしたが、山頂部の雪もこのころにはほとんど融けていたようです。
これが乙女の鐘です。
お願いごとの種類によって撞く回数が違います。
さて私は何回撞いたのでしょうか。
次に来たときこそは吉田のうどんに挑戦してみようと思います。しかしなんだか硬そうだな。
乙女峠 ふじみ茶屋
静岡県御殿場市深沢1816
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定休
熟練の職人が丁寧に生地を練り上げ、一晩寝かせて熟成させました。創業から28年、うどん県香川で可愛がられ鍛えられた「手打ちうどん つるわ」の公式サイトはこちら
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◆富士吉田の名物である吉田うどん
◆盛岡三大麺の一つであるじゃじゃ麺